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ジャックドール陣営「必ずしも逃げにはこだわらない」宣言の“真意”は? オープン前から“大阪杯が目標”だった上がり馬が覚醒した日
posted2022/04/01 20:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Photostud
先週末は、ドバイのメイダン競馬場で行われたドバイワールドカップデーで日本調教馬が大活躍。2つのGIを含む5つの重賞を1日に制してみせた。
一方、日本では中京競馬場で高松宮記念が行われナランフレグが優勝。管理する宗像義忠調教師、騎乗した丸田恭介騎手共にGIは初制覇。これはこれで盛り上がり、日本の競馬もいよいよ本格的な春のGIシーズンに突入した。
そして、今週は阪神競馬場を舞台に大阪杯(GI、芝2000メートル)が行われる。上がり馬あり、ディフェンディングチャンピオンあり、更に昨年の年度代表馬も名を連ね、面白い1戦になるだろう。
昨年の大阪杯を逃げ切ったレイパパレ
捲土重来を期すレイパパレ(牝5歳、栗東・高野友和厩舎)は昨年、4歳の初戦として出走したのがこの大阪杯。前年の無敗の三冠馬コントレイルやマイルまでなら無類の強さを誇っていたグランアレグリアら強敵が揃い、4番人気に甘んじた。しかし、終わってみれば独擅場。雨で重馬場となったコンディションも味方にスイスイと逃げ切り、2着のモズベッロに4馬身の差をつけ悠々とゴールラインを通過した。
しかし、その後のレイパパレは思わぬ苦戦を続ける事になった。
改めて立て直した今シーズン初戦の金鯱賞(GII)は久々にこの馬らしいところを見せて2着に健闘したが、逃げたジャックドールを捉まえるには至らず。当時、高野調教師は次のように語った。
「勝てはしなかったけど、久しぶりにリズム良く走ってくれました。この後は短期放牧を挟んで大阪杯へ向かうつもりでいます」
こうして予定通り、放牧を挟み今週末の大阪杯に名を連ねて来た。昨年の大阪杯以来、勝ち星のないまま1年が過ぎたわけだが、3月30日に栗東トレセンの坂路で行った最終追い切りは軽快な動き。半マイル53秒4-1F12秒2で動いてみせた。状態が戻ったとなれば、昨年、強敵を完封したスピードは軽視禁物だろう。
横山武史も「楽しみしかありません」
もう1頭、注目されるのが昨年のJRA賞年度代表馬に選定されたエフフォーリア(牡4歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)だ。