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W杯イヤーに華を添えた、
史上最高の花園大会。
~高校ラガーマンに見えた未来~ 

text by

大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

PROFILE

photograph byShinsuke Ida

posted2011/02/02 06:00

W杯イヤーに華を添えた、史上最高の花園大会。~高校ラガーマンに見えた未来~<Number Web> photograph by Shinsuke Ida

決勝後半、布巻を軸に怒涛の反撃を仕掛けた東福岡。両校優勝は1988年度以来、史上4回目

 ノーサイドの笛が鳴った瞬間、少し戸惑った表情を浮かべた選手たちは、『両校優勝』と知ると、安堵したような笑みを浮かべ、互いの肩を叩いて健闘を称え合った。連覇を果たした東福岡と、初優勝を飾った桐蔭学園。両校のキャプテンが並んで表彰状を受け取る。大優勝旗、カップ、盾……表彰が続くたびに、両校から1人ずつ選手が受け取りに歩み出て、握手をかわし、交互に記念品を引き取る。見ている方も幸福感に包まれる、高校ラグビーならではの爽やかな光景。

「史上最高の大会になる」。今冬の花園は、そんな前評判を裏切らなかった。とりわけ、2年連続同カードとなった決勝は、互いに持ち味を出し切ったスリリングな好ゲーム。桐蔭学園は竹中祥、松島幸太朗のダブルエースを軸に自陣からも果敢にアタックを挑み、一時は21点の大量リード。東福岡は、1年時から花園を暴れ回ったパワフルCTB布巻峻介を筆頭に、頑健なコンタクトプレーで真摯に前進を繰り返し、終了直前に同点に追いつく。

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