2021年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
ダウンタウン松本人志のM-1審査コメント「拍手笑いがせっかくあるのに…」にインディアンスは納得「めっちゃいいヒントもらいました」
posted2022/03/27 17:02
3年連続でM-1決勝進出を果たし、過去最高の3位になったインディアンスの田渕章裕（左、ボケ担当、36歳）ときむ（ツッコミ担当、34歳）
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Shigeki Yamamoto
3年連続でM-1決勝進出を果たしたインディアンスの田渕章裕（36歳）ときむ（34歳）。9位、7位、そして昨年は初の最終決戦進出で3位。確実に順位を上げている2人はダウンタウン松本人志の審査コメントに大きなヒントをもらったと明かす。（全3回の2回目／#1、#3へ）
――決勝1本目は、準決勝でかけた「怖い動画を見るのが趣味」というネタでした。やっぱり、去年はあのネタがいちばん強いという判断だったわけですね。
きむ 夏ぐらいまでは、最終決戦でやった「もっと売れたい」っていうネタの方がいい感じだったんですけどね。
田渕 正直、最後の最後まで、「ウケ量」ということでいうと「もっと売れたい」の方が上やったんですよ。
きむ でも1本目に「怖い動画」をやるのは揺るぎませんでしたね。2本目の方はウケるけど、審査員が点数を付けにくいネタだと思ったんです。
田渕 ただ、最終決戦まで行ってしまえばウケまくったもん勝ちやと思っていたので、この並びがベストやろう、と。
――「怖い動画」は最後の締めのところ、「ど～も～、インディアンスで～す」というところでもドッカンとくるので、観終えたあとすごく心地いいんですよね。
きむ オチもしっかりしていて、作品っぽく見てもらえるネタなんですよ。
田渕 じつは2019年から、ゆにばーすとM-1対策のライブをやっているんです。その年、M-1でやる予定のネタを2本ずつ披露して、互いにその批評をする。2019年、川瀬（名人）は僕らのネタ（「おっさん女子」）を観て「ファンのみなさん、今年は絶対、決勝に行きます。やっとタイトルの付けられるネタができたので、今年は大丈夫でしょう」と言ってくれて。結果、ほんと、行けたんですけど。
僕らのネタはタイトルのつけにくいネタが多いんです。僕がボケ倒すので、メインのメロディというか、最初の設定がどんどん薄まってきてしまう。川瀬はそこが評価されにくいところだと思ってたみたいなんです。今回も、2本目のネタは「もっと売れたい」というテーマで入りつつ、どんどん話が脱線していってしまう。ただ、あえてウケ重視でつくってるところもあったので、川瀬には「これはこれでええんちゃうか」って言ってもらえましたね。
「（この3年で）きむは、めっちゃ自信つけてきました」
――初出場の2019年は9位（632点）、2020年は7位（625点）、2021年は3位（655点）と、きれいな右肩上がりです。この結果だけみると、急におもしろくなったような印象を持ってしまいますが、そういうわけではないんですよね。
