きむ　1本目の「タクシーモバイル」のところと、2本目の最後の『聖闘士星矢』のところとかやな。他にもいくつかあったんちゃうかな。

――いかにも楽しそうにやってる感じが出ているところですよね。

最終決戦では「もっと売れたい」のネタを披露。上沼恵美子からの1票を得たものの錦鯉に敗れ、3位に　©M-1グランプリ事務局

田渕　ウケるウケないは、もう知らんという感じでやってるんで。きむがびっくりするリアクションをくれたら、それだけでも全然OKなんです。言葉で返してくれたら、もっといいですけど。

――あれだけボケて、それだけアドリブも入れて、ネタ時間は、本番も時間通りに収まるものなのですか。

田渕　めちゃくちゃ早くなってもうたりとかいうこともなくなってきたので、誤差はあっても5秒くらいじゃないですか。

――あんだけボケて、あんだけウケてたら「笑い待ち」してるだけでも、10秒単位で長くなってしまいそうですが。

田渕　そこが今後の課題なんでしょうね。1本目のネタ終わりで、松本（人志）さんが「拍手笑いがせっかくあるので、そこをもうちょっと感じられたら」とおっしゃって。めっちゃいいヒントをもらえましたね。それができたら僕らのネタって、また一つ、見え方が変わってくる思うんですよ。

きむ　ある意味、お客さんのことを考えずにポンポンいってしまうからな。僕らが楽しんでいれば、それは自然とお客さんにも伝わると思っているので。でも、そこはもう一つ、脱皮せなあかんところかもな。

＜#3へ続く＞

（写真＝山元茂樹）