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花巻東・佐々木麟太郎が泣いた、市和歌山“たった1つ”の作戦とは? ドラフト候補・米田が確信した1球「ギアを上げれば押し切れる」
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2022/03/24 08:15
佐々木麟太郎(花巻東)と米田天翼(市立和歌山)による剛と剛の激突。その対決に高校野球の醍醐味が凝縮されていた。
市和歌山の徹底した内角攻めは、結果的に相手の裏をかき奏功した。
花巻東・佐々木監督「思っていた以上に…」
花巻東の佐々木洋監督が試合後に明かした、「米田対策」はこうだ。
「うちは左バッターが多いので、『チェンジアップが増えるんじゃないか』と思っていたんですが、思っていた以上に『高めのボールが伸びています』と、手を出してしまった選手たちも言っていたくらいで」
その「選手たち」には、言うまでもなく佐々木も含まれている。
4打数ノーヒット、2三振と完璧に封じ込められた注目のスラッガーは、やや涙声で、鼻をすすりながら米田との対戦を振り返った。
「ストレートに伸びがあり、球速もありました。徐々に修正していこうと思っていましたが、対応に遅れてしまいました」
花巻東の怪物を圧倒した、駆け引きなしの真っ向勝負。
当ててもいい。
剛と剛の激突。米田と佐々木の対決に、高校野球の醍醐味が凝縮されていた。
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