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“お尻の大きさ”に記者がザワついて“ニヤリ”…ダルビッシュ有35歳が歩むパワーピッチャーの道「ちょっとパッドいれてます(笑)」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2022/03/23 06:00
順調に調整を続けているダルビッシュ有。今季は3度目の開幕投手への期待もかかる
ダルビッシュが歩む“パワーピッチャー”の道
米国では引退まで力勝負を挑んだ投手は多い。46歳まで剛腕投手として投げ抜いた通算324勝のノーラン・ライアン(レンジャーズなど)、45歳まで本格派として鳴らした通算303勝のランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックスなど)、現役でもアストロズのジャスティン・バーランダーは39歳になった今でも平均95マイル(約153キロ)超の速球を投げ込む。今年の8月には36歳を迎えるダルビッシュだが、年齢を重ねてもパワーピッチャーとしての道を生きている。彼には上記3投手のような凄みあるピッチングをいつまでも期待したい。それが可能だと信じることができるのは、現状で彼と大谷翔平のふたりだろう。
「お尻、ちょっとパッドいれてます(笑)」
オフのトレーニングの成果か。取材現場では、たくましさを増したダルビッシュの下半身の大きさが話題となった。パンプアップしたお尻まわりは印象的だった。そのことについて聞くと、彼は笑みを浮かべながら話した。
「僕、けっこう痩せたはずなんですけど。体脂肪が去年より4%か5%くらい落ちて、特になにかしたわけでもないし、狙っていたわけでもないんです。僕としてはやせ過ぎかなという感じはしてるけど、でも球はいいので。気にしないようにはしてます」
そして、ジョークも忘れなかった。
「お尻、そんな変わりました? ちょっとパッド入れてます(笑)」
遅れて始まったキャンプでも、彼の調整は順調そのもの。逆に遅れて始まったことが充分なトレーニングを生んだのかもしれない。
昨季、ダルビッシュは順調に白星を重ね、6月21日の時点で7勝(2敗)を挙げた。防御率は2.50。まさにエースの働きだった。ところが、それ以降は左股関節に感じた違和感の影響で1勝9敗。防御率は最終的に4.22まで落ちた。
だが、その股関節も充分に癒えた様子。ストレッチを多く取り入れ、ケアには万全を期している。
「(状態は)いいですよ。去年のシーズンの途中に比べたら全然ましです」