欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「飼い猫虐待」や「DV容疑」だけじゃない、プレミアリーグの“SNS炎上史”… 「ガラスの天才」は3度も喫煙リークの餌食に
posted2022/03/06 17:00
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Charlotte Wilson/Offside(Getty Images)
《That's how your cat feels! (それがお前の猫の気持ちだ!)》
2月8日に行われたウェストハムvsワトフォードの一戦で、アウェーサポーターが歌ったチャントだ。
標的はクルト・ズマ。26分、自陣ゴール前でジョシュア・キングと交錯したフランス人ディフェンダーは、右足を押さえてうずくまった。すると待ってましたと言わんばかりに、このチャントが歌われたのだ。しばらく倒れていたが、プレーが止まらないとみるや、足を引きずりながら渋々定位置に戻っていった。
ADVERTISEMENT
なぜこんなことが起きたのか。原因はネット上で拡散された動画にある。
ズマ、グリーンウッドはスポンサー契約解除に
ズマが飼い猫に対して蹴る、顔を平手打ちするなどの暴行を加える様子を弟が撮影し、Snapchatに投稿。その動画が瞬く間に拡散され、「動物虐待だ」との批判にさらされていたのだ。
その後本人は「言い訳はできないし、心から反省している」と謝罪を表明したが、ズマがボールを持つたびロンドン・スタジアムのサポーターがブーイングを浴びせたように、クラブのファンにとっても到底受け入れることのできない行為だった。
驚くべきは、その数日前にもSNSの投稿から、似たような事案が発覚していることだ。
1月30日、グレーターマンチェスター警察はレイプと暴行の容疑で男を逮捕したと発表した。同日にマンチェスター・Uがクラブでの無期限活動休止の処分を科したメイソン・グリーンウッドとみられている。
ガールフレンドのInstagramで流血した様子を示す動画や、体中にできたアザの写真が公開。後に削除されたこれらの投稿により、警察が捜査に動いた。2日後には殺害脅迫の疑いで再逮捕された。
警察や動物愛護団体を動かした今回の件。ズマはアディダス、グリーンウッドはナイキがそれぞれスポンサー契約を解除するなど、あらゆる所に波紋を呼んでいる。
SNS上のリークが相次いで発覚する前代未聞の事態
SNS上のリークから相次いで発覚するというのは前代未聞だ。とはいえ今回ほどではないが、近年SNS上でのトラブルが頻発していることも事実。では過去にどのようなSNSトラブルがあったのか。
ことプレミアリーグにおいて、SNSトラブルのパイオニア的存在といえばライアン・バベルだろうか。