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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
《ウクライナ危機》マンUとシャルケがロシア企業スポンサー排除、W杯予選で対戦拒否… 世界最強FWの“反戦メッセージ”とは
posted2022/03/01 11:02
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Matt McNulty - Manchester City/Getty Images
欧州のフットボールは今、連帯を示している。
プレミアリーグ第27節、エバートンとマンチェスター・Cの一戦はそれぞれの残留、優勝争いを占うだけでなく、また違った意味でも注目を集めた。
前者にはビタリィ・ミコレンコ、後者にはオレクサンドル・ジンチェンコとそれぞれにウクライナ人選手が所属している。グディソン・パークではお馴染みのZ-Carsのテーマソングが流れると、シティの選手が「NO WAR」と書かれたシャツを着用して、トフィーズの選手はウクライナ国旗を背負って入場した。
スタンドにはウクライナ国旗を掲げる多数のファン。プレミアリーグのアンセムに代わって、The Holliesの「He Ain't Heavy, He's My Brother」が流れる。会場が一体となって戦争への反対、そしてウクライナに寄り添う意志を示した瞬間である。ジンチェンコは感極まって涙した。
主審の微妙な判定で熱い展開となった試合を含め、まだ見ていない人たちにはキックオフ前も視聴し、スポーツの持つ結束力を実感してもらいたい。
シャフタールは2014年にも砲撃を受けていた
一方で悲しいニュースも。ロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻によって、ウクライナ国内のリーグ戦に大きな影響が出ていることは言うまでもない。
ウクライナ・プレミアリーグは2月24日、厳戒令の発令に伴いリーグ戦の中断を発表した。シャフタールとディナモ・キエフ所属のブラジル人選手らは、当局に対し帰国の援助を求める動画を公開するなど、選手の生活にも大きな支障が出ている。
そもそも影響という点においては、2014年の軍事衝突の際にシャフタールが大いに受けていた。ホームスタジアムのドンバス・アリーナが数回にわたって砲撃を受け、スタジアムの閉鎖と本拠地の移転を余儀なくされていたのである。
キエフのオリンピスキなど、代わりとなる会場をホームに戦ってきたが、今はそれすらも叶わず、いつ再開するかも分からない状況になってしまった。
ジンチェンコがインスタに記した悲痛な言葉
今回の軍事侵攻に対し、ウクライナ出身のサッカー選手たちは次々と反応を見せている。
ジンチェンコは2月23日に自身のInstagramでウクライナ各地の写真とともに、以下のメッセージを述べた。