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プロ3年目・佐々木朗希は「順調すぎるぐらい順調」「手がかからない」ロッテ井口監督に聞く“頂点をつかむ”ためのピッチャー構想 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2022/02/22 11:00

プロ3年目・佐々木朗希は「順調すぎるぐらい順調」「手がかからない」ロッテ井口監督に聞く“頂点をつかむ”ためのピッチャー構想<Number Web> photograph by KYODO

プロ3年目のシーズンを迎える佐々木朗希。実戦登板でも163キロを投じるなど、今季への期待が膨らむ仕上がりをみせている

――先発は佐々木投手が中心になり小島(和哉)投手やベテランの石川(歩)、美馬(学)両投手と、その辺がローテーションの軸になっていくんでしょうけれども、他に期待している投手としては誰の名前を挙げたいですか?

井口 (20年6月に)トミー・ジョン手術を受けた西野(勇士)の出来がいい。手術する前よりかなりスピードも上がっていますし、ここはちょっと開幕に間に合えば面白いかな、と。

――トミー・ジョン手術といえば種市(篤暉)投手は、まだ少し時間がかかりそうですね。

井口 種市は開幕には恐らく間に合わないかな、と。ちょうど夏場前。早ければ交流戦ぐらいですかね。50試合くらい消化して、他の投手が1回、飛ばした後に入ってきてくれればいいかな、とは思っています。

――中継ぎ陣では去年は佐々木(千隼)投手が軸となって途中加入の国吉(佑樹)投手も戦力となりました。新外国人のタイロン・ゲレーロ投手も中継ぎで使う予定と聞きますが。

井口 160キロぐらいの球を投げるパワーピッチャーです。彼が中継ぎにうまく入れたらいいなと思っています。どうしても接戦が多くなるでしょうから、前半はなかなか3連投とかもできないですしね。そうなると彼だけではなく、うまくそこに育成の小沼(健太)とか、廣畑(敦也)、八木(彬)あたりが食い込んできてくれたらいいかなと考えています。

課題の先発陣、美馬・石川にも期待

――投手陣の課題はどこになるでしょうか。

井口 まずはローテーションをしっかり回す選手を作ること。去年、やはり先発陣がなかなかイニングを放れなかった。で、チームの被打率も高かったというところはあるので、球場が狭いとはいえ、その辺を改善していかないといけないと思っています。今年、また延長が12回になるので、先発が去年よりは最低でも1イニングは長く放ってもらわないと、後ろの負担がかなり出てくると思いますので。そこが課題ですかね。

――先発陣については美馬投手とか、石川投手がしっかりしてくれたらかなり楽になりますよね。

井口 そうですね。去年はベテラン2人がだいぶ穴を空けたので……逆に若手に負担がかかっていた(笑)。そこまで投げられるかどうか、ギリギリのラインの若手たちも投げさせていたという状況もありました。でも今年は逆に彼らが、その枠にどう入ろうかと競争しているところが、実はいいところなんですよね。

――ロッテは投打に若い力がどんどん伸びてきているチームというイメージが強いですよね。だからこそ、逆にベテランがどれくらい頑張れるかというところも、優勝を考えたときには1つのカギになる。

井口 そうですね。先発陣で言えば、あの2人にしっかりと軸として回ってもらわないと。その上でその後のピースをどう埋めていくか、というところだと思います。今年は彼らがうまく若手の間に入ってきてくれれば、投手陣としてはかなり楽になりますしいいんじゃないかと思っています。

◇◇◇

 佐々木が一本立ちすることで、投手陣には大きな柱が立つことになった。次回は打線のカギを握るもう一方のキーマンたち、安田尚憲内野手、藤原恭大外野手ら若手野手への期待と課題を聞く。

#2に続く
ロッテ井口監督が求める安田尚憲、藤原恭大らが“1年間レギュラーを張る”ための条件と「野球センスNo.1」と評する選手とは?

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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