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吉田知那美「さっちゃん、天才!」 市川美余「裾野が広がるように…」明るく美しいカーリング女子の精神《史上初の銀メダル》

posted2022/02/20 13:25

 
吉田知那美「さっちゃん、天才!」 市川美余「裾野が広がるように…」明るく美しいカーリング女子の精神《史上初の銀メダル》<Number Web> photograph by Naoya Sanuki/JMPA

日本勢初の銀メダルを獲得したカーリング女子日本代表(ロコ・ソラーレ)

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NumberWeb編集部

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雑誌「Sports Graphic Number」と「NumberWeb」に掲載された記事のなかから、トップアスリートや指導者たちの「名言」を紹介します。今回はカーリング女子にまつわる5つの言葉です。

<名言1>
カーリング自体、観るのも楽しいスポーツだと思いますが、同時に難しさもあると思います。だから面白さをよりわかりやすく伝えられたら、と。
(市川美余/NumberWeb 2022年2月9日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/851978

◇解説◇
 今回の北京五輪、カーリングの魅力を解きほぐして解説してくれたのは市川美余さんだ。

「『もっとカーリングの奥深さを知ってほしい』もそうですが、裾野が広がるように『そもそもカーリングとは? どんなルール?』という部分を噛み砕いて、多くの人に知ってほしいというスタンスです」

 北京五輪開幕前、市川さんはこのように話し、カーリング女子日本代表ロコ・ソラーレの特徴についても端的に説明している。

「小柄なのに力強いスイープにも注目してほしいですが、なんといっても他のチームにない明るさがありますよね」

 スイープによって局面を打開するストロングポイントについて言語化していたのは、さすがの見識と言えるだろう。

 そんな彼女も、大一番で真価を発揮した。2012年の日本カーリング選手権のことだ。前年優勝で当時市川さんが所属した中部電力を、LS北見、チーム青森、北海道銀行が追いかけるという混戦模様の構図だった。

 中部電力は決勝戦こそLS北見に最終エンドで逆転勝ちという接戦だったものの、予選リーグから決勝トーナメントを全勝した中部電力が見事に2連覇を達成した。

 前年11月のパシフィック選手権で最下位に終わったことで、「日本選手権優勝=日本代表」という選考方法に対する疑問の声も聞かれたが、主将の市川が「自分たちが日本の王者であると実証できるのは全勝優勝しかないと思っていました」と口にした言葉通り、実力で雑音を封じ込めたのだった。

ロコ・ソラーレのライバルが感謝した名勝負

<名言2>
私たちもロコさんがいたから強くなれました。最後まで楽しくカーリングはできました。
(吉村紗也香/NumberWeb 2021年9月19日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/849860

◇解説◇
 カーリング日本代表は各選手を招集する形でなく、“1つのチーム”が選出される。北京五輪出場権をかけた世界最終予選に向け、2021年9月に行なわれたカーリングの女子日本代表決定戦で名勝負を繰り広げたのはロコ・ソラーレと北海道銀行だった。

 日本選手権では2020年にロコ・ソラーレ、2021年は北海道銀行が優勝しており、どちらが世界への切符を手に入れるのか注目された直接対決は、吉村がスキップを務める北海道銀行が連勝し、いきなり王手をかけた。

「オリンピックは高校生の頃から目指してきた舞台です。あと、1つ、2つ山を越えればそこにたどり着くところまで来ました。このチャンスを、しっかりつかみとりたいです」

 開幕を前に吉村はこう語っており、その決意が結実するかと思われた。

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