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M-1スタッフから「それはダメです」最下位ランジャタイが明かす、“事前にNGが出たボケ”とは?「オール巨人さんのパネルはOKでしたが…」 

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中村計

中村計Kei Nakamura

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photograph byHirofumi Kamaya

posted2022/02/20 17:01

M-1スタッフから「それはダメです」最下位ランジャタイが明かす、“事前にNGが出たボケ”とは?「オール巨人さんのパネルはOKでしたが…」<Number Web> photograph by Hirofumi Kamaya

結成14年でM-1決勝初出場となったランジャタイ。国崎和也(ボケ担当、右)と伊藤幸司(ツッコミ担当)。サンドウィッチマンらと同じグレープカンパニー所属

国崎 僕らが2番手で(ステージまでの)廊下で立ち止まるというボケをした後も、みんな心配していたみたいです。3番手が真空ジェシカだったら、絶対、廊下でボケてたじゃないですか。そうなったら、4番手以降も全員ボケざるをえなくなって、「廊下大喜利」みたいになってたんじゃないかって。でも、3番手がゆにばーすで、何もせずにすーっと歩いていったので、そこでみんなホッとしたそうです。

――そのあたりは、6番手のオズワルドも、落ち着いて歩いていた姿が印象的でした。

伊藤 貫禄がありましたね。ちゃんとネタを見てくれって。

国崎 カッコいい。僕らなんかはしゃいじゃってね。全国のテレビだから。オズワルドの伊藤(俊介)君には、もうランジャタイさんは失格ですって言われました。

伊藤 やっちゃダメなことを全部やったと。

国崎 控室の椅子でボケる。廊下でもボケる。低い点数を見て笑ってる。巨人師匠(のパネル)を出す。最下位を取る……。

伊藤 遅刻もする。

M-1当日に遅刻「大物だね」

――遅刻もしたんですか? M-1で、前代未聞じゃないですか。

伊藤 行きの電車に乗っているとき、打ち上げ番組の収録で使おうと思っていたにゃんこスターのスーパー3助さんのパネルを忘れてしまって。3助さんに託されていたんです。これを持って行って、番組で使ってくれ、って。で、慌てて家に引き返したんですけど、家の方向の電車の中で、これは家まで戻ったら、もう終わるな、と。3助さんにサヨナラを言って、またテレ朝に向かったんです。

――またすごい理由ですね……。

国崎 リハーサルが始まる前、全員集められて、M-1の責任者みたいな方が、「今日はわれわれが全力でサポートしますので、芸人の方たちは最高の漫才を見せてください」みたいなことを言ってくれるシーンがあったんです。すごくグッとくるところなのに、そこに伊藤だけいなくて。すごく嫌な感じでしたね。

伊藤 それが終わったぐらいのときにテレ朝に着いたんです。

国崎 そうだ、そうだ。

伊藤 年配のスタッフに「大物だね」って言われて。

――それはジョークですよね。

伊藤 微笑みながらだったので、半分はそうだと思うんですけど。あと、モグライダーの芝(大輔)さんとか、いろんな芸人仲間が「失格だってな」って、めちゃめちゃ悲しげな表情で言ってきたんですよ。そうやってイジってくれてるんだなと思いつつ、それも半分、本当かと思っちゃいましたね。

――そのドッキリ、怖いですね。

国崎 リハーサルのとき、セット内をあれこれ見て回ったんです。そうしたら、審査員席の得点を入れる数字キーのところに、でっかく「消す」って書かれてるボタンがあって。

――点数を入れ間違えたら、それを押すわけですね。

国崎 いや、噂ですけど、審査員全員が「消す」ボタンを押すと、ステージの床がバーンと開いて、その芸人は、奈落へ突き落とされるらしいです。

伊藤 突き落とされるところでした。

<#3へ続く>

(写真=釜谷洋史)

#3に続く
“M-1最下位”ランジャタイは、なぜ「芸人の墓場と呼ばれた事務所」SMAをやめたのか?「当時はM-1の1回戦で3回ほど落ちた年もありました」

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