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34歳シーズンに浦和新加入の岩尾憲「サッカー界の流れも変え得る働きを」 “遠藤保仁的なスキル”と若手への好影響《キャンプ現地レポ》
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byAtsushi Iio
posted2022/02/07 17:01
34歳となるシーズンに浦和加入を決断した岩尾憲。その覚悟は非常に強いようだ
「僕は日本代表のキャリアも、J1で何百試合に出ている経験もありません。そうしたノンキャリアの選手がこれだけ大きなクラブで挑戦できるということを、同じような世代に強く訴えかけられるチャンスでもあると思っています。サッカー界の流れも変え得るような働きを実現したい」
高校、大学時代は無名で、当時J2だった川崎フロンターレに練習参加してプロキャリアをスタートさせながら、日本代表へと上り詰めた中村憲剛は極めて稀な成功例だろう。
J1で活躍する機会に恵まれないままスパイクを脱ぐ選手も少なくないなか、時間をかけて着実にプレー精度とプレービジョン、リーダーシップを磨き、34歳となるシーズンに掴んだ大きなチャンス――。
19番は、岩尾にとって特別な意味を持つ番号
新チームで背負う19番は、岩尾にとっては特別な意味を持つ番号だ。
「僕が湘南ベルマーレでプロになったときの背番号が19番でした。大卒の初心に返るではないですけど、34歳となる自分にこれだけ大きなクラブが期待してくださっていることに感謝しつつ、謙虚に、ひたむきに。今一度しっかりと見つめ直して再出発しようという決意から、19番にさせていただきました」
クラブが掲げる3年計画の3年目を迎えた浦和レッズは、リーグ優勝とACL制覇を目標に、結実のシーズンへと向かう。
岩尾もまた、自身のサッカー人生における勝負の1年を迎えようとしている。
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