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〈箱根秘話〉田澤廉「今回のご苦労さんの方が嬉しい」“2区区間賞”なのに冷静だった駒大エースを笑顔にした“大八木監督の一言” 

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小堀隆司

小堀隆司Takashi Kohori

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photograph byYuki Suenaga

posted2022/01/06 11:02

〈箱根秘話〉田澤廉「今回のご苦労さんの方が嬉しい」“2区区間賞”なのに冷静だった駒大エースを笑顔にした“大八木監督の一言”<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

箱根駅伝では2区で区間賞の見事な走りを見せた田澤廉(駒大)

 そう声をかけられた三浦は「お願いします。お疲れさまです」と恐縮していたが、区間11位と実力を出し切れずに終わった三浦に、区間賞を取った田澤の方が一目置いている様子が伝わってきて面白かった。きっと裏表がない性格なのだろう。二人三脚で挑む大八木監督についての思いも、こんな飾らない言葉で表現する。

「自分が世界で戦いたいですって言ったら、オレもだよって本気で向き合ってくれる。良いところを絶対に伸ばしてくれる監督なので、自分はナンバーワンだと思ってますね」

大八木監督への報告は「さりげなく伝えたい」

 駒澤大の選手が2区で区間賞を取ったのは、大八木監督が選手時代に取って以来、じつに36年振りのことだった。

 監督に改めてどう報告しますかと訊ねると、田澤は笑って答えた。

「ああ、取りましたよって。ここは通過点なので、大げさには言わないです。監督に『やりました!』って言うのは、世界で記録を出したときだと思ってるので。それまではハイって感じで、さりげなく伝えたいです」

 新たに始動するチームで、田澤は主将のポジションを同級生の山野力に引き継いだ。チームをまとめる負担を減らして、自身の走りに集中させようとする、大八木監督の配慮からだろう。

 箱根が終われば、次はトラックで。名実ともに学生長距離界のエースとなった田澤が、満を持して世界に挑む。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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