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藤井聡太竜王は順位戦でもスゴい成績、渡辺明名人は「冬将軍」… 観る将マンガ家が2021年末に描く《将棋ハイライト》
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida(illustration)/日本将棋連盟
posted2021/12/29 11:08
観る将マンガ家・千田先生が描いた「1~3月の将棋ハイライト」。2021年のイラストは関連記事からもご覧になれます!
(3)将棋の聖地巡り2021
最後はお恥ずかしながら……僕と妻氏のネタなので、ユルッとご覧ください(苦笑)。
2020年から「観る将」となった僕たち夫婦ですが、コロナ禍も少しずつ落ち着いたことで――感染症対策に気をつけながら“将棋の現場”へと足を運ぶことができました。まあその結果、竜王戦第1局観戦プログラムに2人で12万円お支払い、という大散財に出たわけですが(もちろんイラストに描いたように、一生の記念になる楽しさでしたよ)。
地震に思わず「豊島竜王と藤井三冠はご無事なの!?」
あのイラストで描ききれなかったハプニングと言えば、前夜祭が終わった後の夜のこと。東京に震度5強の地震があり、僕も少々心配したのですが……高層階ということもあってか妻氏が「豊島竜王と藤井三冠のお二人は無事なの!?」とすごく慌ててました。翌日、つつがなく対局が始まるどころか、目の前で何もなかったように歩いている姿を見て超ビックリしたわけですが(笑)。
タイトル戦を直接観戦できたわけではないですが、名人戦第1局が行われている日に椿山荘で食事、棋聖戦第1局のホテル三日月(対局とは別日)に行ったのもいい思い出です。名人戦では斎藤慎太郎八段のような“王子感が漂う端整なスーツ姿”の方がいて、「斎藤八段じゃね?」と妻氏に言ったら「対局中なのにいるわけないでしょ」と一笑にふされた、というのもいい思い出です。
2人ともJリーグクラブのサポーターなので「現地で観戦する」ということにプライスレスな価値を感じており、来年は足を伸ばせるところがあれば、各地のファンの皆さんとともに空気感や将棋を楽しめるといいな、と思っています。
2021年の最後に――実は編集担当さんから「連載スタート時は“細々と続けられればいいな”と思ってて、こんなに愛される企画になるとは想像してなかったです……」とぶっちゃけられましたが(笑)、ひとえに「観る将」の皆さんの深い将棋愛に支えられているからこそです。改めて感謝します。
2022年も将棋界を盛り上げるために微力ながらお力になれればと思ってます!(構成/茂野聡士)
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。