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「室温は低いのに藤井聡太三冠、豊島将之竜王が汗を…」 観る将マンガ家が体感して震えた竜王戦対局場の異空間《イラスト》

posted2021/10/15 17:01

 
「室温は低いのに藤井聡太三冠、豊島将之竜王が汗を…」 観る将マンガ家が体感して震えた竜王戦対局場の異空間《イラスト》<Number Web> photograph by 日本将棋連盟/Junsei Chida

藤井聡太三冠(左)と豊島将之竜王が対局した竜王戦第1局。イラストの数々は関連記事からもご覧になれます!

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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日本将棋連盟/Junsei Chida

いよいよ開幕した将棋界の最高峰タイトル「竜王戦」。観る将となったマンガ家の千田純生先生がなんと夫婦で「観戦プログラム」に当選したとのことで、3日間の貴重な体験をマンガにしてもらいました。

(1)竜王コース(1人6万円)当選! 前夜祭から興奮

 10月7~9日、豊島将之竜王と藤井聡太三冠が三たび対決する、竜王戦七番勝負第1局の「竜王戦プレミアム」に行けるという《僥倖》に恵まれました。

「あれ、第1局が行われたのって8、9日じゃなかったっけ」という方も多いかと思いますが、本イベントはその前日に開催される前夜祭を含めた計3日間を存分に楽しめるとのこと。

「棋士の緊迫感と将棋の醍醐味を心行くまで味わっていただくための特別プログラム」

 竜王戦プレミアムの紹介PDFを見た瞬間、将棋にハマって1年強の私たち夫婦は「よし、行こう」「叡王戦見届け人の250万円を思えば安いな!」と、竜王コース(1人6万円)に応募することに。金銭感覚が狂ってきているような気もしていましたが(笑)、無事当選して会場となったセルリアンタワー能楽堂へと勇躍……いや、ドキドキしながら正装で向かいました。

 そして迎えた前夜祭当日、セルリアンタワー東急ホテルのボールルームへ。前夜祭の空間の豪華さから、竜王戦というものが将棋界にとって特別なものなのだと感じられました。

 対局者入場の際に僕は豊島竜王と藤井三冠の姿をしっかりと見ることができたんですが、妻は手にしていたスマホがムービーになったかと思えば、フリーズしてしまったり。結局どちらも中途半端になってしまい、「欲張らずにお姿を目にやきつけておけばよかった……」とガチで凹んでいました。「あ、明日取り返そう……」と、トータル3日間の竜王コースを申し込んでおいて、本当によかったなと思った次第です(苦笑)。

豊島竜王のあいさつに感じたトップ棋士の真摯さ

 前夜祭で一番印象深く感じたのは、豊島竜王のあいさつです。竜王戦には数多くの協賛企業がついていますが、あいさつの中で「読売新聞社様、野村ホールディングス様、東急グループ様……」とまったく淀みなく読み上げていました。その姿に対して対局者の藤井三冠はもちろん、将棋連盟会長の佐藤康光九段も熱いまなざしを送っていました。

 前夜祭の中では豊島竜王が何かを暗記しているような姿も拝見しました。こういった細かなところに対しての気配り、そして真摯に準備する姿勢が、トップ中のトップ棋士であり、そして多くのファンから愛される理由なのだろう――と感銘を受けました。

【次ページ】 藤井三冠、豊島竜王が「間近にいる」衝撃

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