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「やっとこの日が来た」伊藤美誠&早田ひな“2年半ぶり復活”もリベンジならず…因縁の中国ペアに勝機はあるか
text by
高樹ミナMina Takagi
photograph byItaru Chiba
posted2021/12/07 11:02
世界卓球選手権で2年半ぶりにペアを組んだ伊藤美誠(右)と早田ひな。2019年ブダペスト大会のリベンジとはならなかったが、銀メダルを獲得した
結果だけ見ればゲームカウント3-0のストレート負けではある。しかし、内容的には中国と紙一重で、伊藤も「そこまで実力が離れているとは感じない」と感想を口にする。
実際、準決勝で対戦したもうひとつの中国ペア、陳夢/銭天一とはフルゲームの大接戦の末に勝利し、2年半ぶりのペアとは思えないコンビネーションの良さを発揮した。
ただ唯一、王/孫ペアとの決勝ではラリー力で勝る2人に対し伊藤が台から下がり気味になり、持ち味である前陣速攻の良さを出しきれなかった。その点について本人も「もっと私らしく自由に、はちゃめちゃにやってもいいんじゃないか」と話す。
ちなみに彼女の言う「はちゃめちゃ」とは「相手の意表を突く」という意味だ。
一方、早田は中国人選手のパワーや体幹の強さ、打球スピード、技術の精度の高さなどを挙げ、「本当に穴がないけれど、ちょっとした穴を攻めていける自分の技術と精度が必要。そして競ったときに相手の脅威になる何かがないと点は取れない。セオリー通りにやって勝てる相手ではない」と分析した。
今大会ではリベンジを果たせなかった。その悔しさを胸にリスタートしたみまひなペア。逆襲への第2章は始まったばかりだ。