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〈最大7ゲーム差をつけるも…〉阪神はなぜ優勝を逃したのか? 藪恵壹が指摘する「ヤクルトにあって阪神になかったもの」 

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藪恵壹

藪恵壹Keiichi Yabu

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posted2021/10/28 17:03

〈最大7ゲーム差をつけるも…〉阪神はなぜ優勝を逃したのか? 藪恵壹が指摘する「ヤクルトにあって阪神になかったもの」<Number Web> photograph by KYODO

勝ち星ではリーグ1位ながら、無念のV逸に終わった阪神。藪恵壹に「ヤクルトにあって阪神になかったもの」を語ってもらった

 梅野の起用法以外にも、疑問に思う采配がありました。最終戦で、わずか1点ビハインドの序盤2回でエース・青柳に代打を送ったこと。あの日の球を見る限り、もっと引っ張れたと思います。大事な試合といえど、序盤の1点くらいで動じなくていい。青柳はそれくらい信頼できるピッチャーです。

 加えて、4点ビハインドの9回表、スアレスをマウンドに送らなかったこと。最後の試合なので、出し惜しみする必要はなかった。むしろ、チームに「まだ諦めていないぞ」という意思表示としてスアレスを出すべきでした。

 こうしたシーンを見るに、チームの意思が少しちぐはぐな印象を持ちました。

いざCSへ。勝ち抜くためのカギは?

 とはいえ、まだCSが残っています。最初の相手は巨人。ここで2勝する必要がありますが、今の状態からすると、1、2試合目は青柳と高橋遥人の2枚でいくのではないかと見ています。ジャイアンツの状態も良くないので、甲子園で気持ちよく連勝して、満を持して王者・ヤクルトに挑みたいところ。カギは打線。ヤクルトも打線が絶好調とは言えないので、中軸が爆発してくれたら……勝機はあると思いますよ。

(構成/田中仰)

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