＜ドラフト＞“世代ナンバーワン投手”候補だった中京大中京・ 畔柳亨丞は日本ハム5位「プロに入れば順位は関係ない」

　今秋のドラフトは、高校生の右投手が豊作と言われていた。最初に指名を受けたのは「世代ナンバーワンの完成度」と評されている市立和歌山・小園健太だった。

　12球団の先陣を切ったDeNAが阪神と競合の末、交渉権を獲得した。その阪神の外れ1位は、高知・森木大智。さらに、天理・達孝太は日本ハム、明桜・風間球打はソフトバンクから、それぞれ1位指名された。

　前評判通り、最速150キロを超える高校生右腕の名前が、各球団の1位指名で次々と呼ばれていく。中京大中京・畔柳亨丞は高校の教室で、その様子を複雑な気持ちで見ていた。

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「同世代で活躍した選手たちが指名されていくのはうれしい反面、焦りもありました。順位が進んでいくにつれて、もう駄目なんじゃないかと指名漏れも覚悟しました」

ドラフト5位に畔柳はいさぎよく“負け”を認めた

　今春のセンバツでチームをベスト4に導いた畔柳は、150キロを超える直球を武器に聖地を沸かせた。最後の夏は甲子園出場を逃したが、「世代ナンバーワン投手」へのこだわりを繰り返し口にしてきた。同世代とプロでの対戦を心待ちにしていながら、ドラフトで自分の名前がなかなか出ない。指名漏れも頭をよぎった5位指名。ようやく、日本ハムから指名を受けた。

　ドラフト1位でライバルたちの名前が出てから1時間半以上が経っていた。これが、現時点でのプロからの評価。畔柳は潔く“負け”を認めた。

「指名していただいて光栄です。今の自分は、それくらいのレベルだと思っています。これから世代を代表する投手たちと戦うので、負けないようにやっていきます」

1学年上の中日ドラ1高橋もプロの壁に……

　ドラフト5位が「正しい評価」と言い切れるのは、「1位のレベル」を知っているからだ。

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