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鈴木優磨の駆け込み移籍は破談になったが…クラブ・ブルージュの「優等生」ぶりが豹変したワケ〈金満PSGのCL初戦相手〉

posted2021/09/15 17:01

 
鈴木優磨の駆け込み移籍は破談になったが…クラブ・ブルージュの「優等生」ぶりが豹変したワケ〈金満PSGのCL初戦相手〉<Number Web> photograph by Getty Images

シント・トロイデン残留となった鈴木優磨。彼の移籍をもくろんだベルギーの名門クラブ・ブルージュとはどんなクラブなのか?

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杉山孝

杉山孝Takashi Sugiyama

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開幕から約1カ月経ったヨーロッパ各国リーグ。各クラブの動向を網羅したNumber PLUS「欧州蹴球名鑑2021-22」が9月14日に発売されました。その名鑑に掲載されている注目クラブの記事をNumberWebで公開していきます!

 この夏、欧州蹴球名鑑をつくりながら、ずっと頭の隅に引っかかっていたことがある。クラブ・ブルージュと、鈴木優磨のことだ。

 Numberの名鑑では、4大リーグ以外からチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージに出場するクラブを「アザークラブ」として紹介している。昨季にベルギーの国内リーグで連覇を果たしたクラブ・ブルージュは、常連と言ってもいい存在だ。

 ブルージュはさらに、「優等生」と呼びたくなる存在だ。補強は筋道が通っていて、突然メンバー表を作り直させられるようなことはない。名鑑を作成する側にとっては、非常に助けられるクラブなのだ。

 今回のCLには、「アザークラブ」として11カ国から15チームが乗り込んでくる。クラブそれぞれの性格はもちろんだが、「お国柄」も感じられる。

補強が乱暴に見えるラテン系に比べると……

 毎年、結構困らされるのが、ラテン系だ。今季の出場はなかったが、ギリシャのクラブはやや補強が乱暴な印象がある。やたら選手を多く抱え、気付くと誰かがいなくなっている。クラブからの発表は、遅れることが少なくない。

 逆に助けられるのが北欧系だ。例えば、スウェーデンから久々に出場するマルメ。春秋制の国内リーグ真っ最中であることもあるが、補強は決して多くない。また、人材を確保するにしても、適材適所な補強を慎ましやかに行う、といった印象だ。昨季にデンマークから出場したミッティランもそうだったが、北欧系の国ではイメージそのままに、理路整然とスマートに、クラブ運営されているように感じられる。

 そうした国々と遠くはないからか、あるいはリーグの規模が似ているからか、オランダやベルギーのクラブも似たような印象がある。今回オランダから登場するアヤックスは、人材を売るクラブだ。優れた育成機関が、その土台となっている。ベルギーもステップアップの場となっており、王者クラブ・ブルージュも、その例に漏れない。無謀な投資はせず、方程式に従って選手を育て、羽ばたかせていく。

優等生が豹変した駆け込み補強

 その優等生が豹変した。移籍市場終盤、ブルージュはこれまでにない駆け込み的な補強を施したのだ。

【次ページ】 移籍金350万ユーロはブルージュにとって安くない

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