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デビュー2戦目タイガー・クイーンに「マスクはぎ」の洗礼…それでも令和の“虎ハンター”を攻略したパワーとオリジナリティ
posted2021/09/15 11:01
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Norihiro Hashimoto
令和の“虎ハンター”は3児の母だった。
9月5日、ストロングスタイルプロレスの新木場1stRING大会にタイガー・クイーンが登場した。初代タイガーマスク・佐山聡と女子プロレスのレジェンドであるジャガー横田が育てる“女性版タイガーマスク”のデビュー2戦目だ。
7月のデビュー戦では、デスマッチファイターとしても知られる山下りなに勝利。タイガーステップと呼ばれる軽快な足さばきからサマーソルトキック、ローリングソバット、フィニッシュのタイガースープレックス・ホールドと初代の技を多用した闘いぶりで後楽園ホールの観客を沸かせた。ジャガー曰く「初代のクローン」。フレッシュさもありながら、オールドファンの琴線にも触れる存在だ。
“虎ハンター”と化した佐藤が仕掛けた、禁断の「マスクはぎ」
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そんなタイガー・クイーンが2戦目で対峙したのは佐藤綾子。ジャガーも所属するディアナの選手だ。2001年に全日本女子プロレスでデビュー、ディアナのシングル王者にもなった。整骨院を営む夫との間に3人の子をもうけ、SNSでは子育ての様子がファンを和ませる。
クイーンとの対戦は佐藤の希望。ストロングスタイルプロレスとディアナが協力関係を結んだことから実現した。佐藤としては、ジャガーが手塩にかけて育て、その能力を絶賛するクイーンを体感してみたいという気持ちがあった。
実績のあるベテラン選手との対戦でクイーンがどんな闘いを見せるのか。それがこの試合のテーマだった。前回に続いてメインイベント。興行を背負う一戦でもある。
佐藤はクイーンのデビュー戦の映像から、その技やファイトスタイルを研究して試合に臨んだという。加えて初代の動きも分析。その上でペースを乱しにかかった。場外戦で凶器攻撃、クイーンのSTFは手を噛んで脱出する。さらに虎の仮面に手をかける場面も。初代タイガーのファンなら誰もが知る「マスクはぎ」だ。元祖は初代のライバル、“虎ハンター”こと小林邦昭。佐藤も小林を念頭に置いていた。