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「15勝して30本打てたら…」大谷翔平が7カ月前に自ら“予言”していた数字…ここまでの大活躍、本人の“本音”を聞いた《現地独白》
posted2021/09/10 17:02
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph by
Nanae Suzuki
9月9日時点でバッターとしてメジャートップの43本塁打、ピッチャーとしては9勝を挙げ、球史に残るシーズンを送っている大谷翔平。ファンやメディアのみならずメジャーの選手たちもア・リーグMVPを確実視するような大活躍を続けている。
今回の大谷翔平特集でインタビューに応じた本塁打王3回のノーラン・アレナド(カージナルス)も「(大谷は)確実にア・リーグのMVPだろうね。ブラディ(ブラディミール・ゲレーロJr.)もすごい活躍をしているけど、大谷は投打両方でとんでもない活躍をしているんだから、大谷が選ばれるべきだよ」と、半ば呆れたような顔で語っていた。
そんな全米を巻き込む熱狂の真っ只中にいる大谷が、7カ月ぶりのインタビューに応じてくれた。
――大谷さん、メジャーでいったいどこを目指して突き進んでいるんですか。
「まぁ、他の人とやっていることが違いますから。二つやるという、ちょっと違うことをやっているので、必ずしも比較になるわかりやすい数字を出せるわけではないんですよ。今年、このまま順調にいけば、おそらくキャリアハイの数字は残ると思いますし、逆に言えばそれがこれからの自分の基準になるんじゃないですかね。それを常に更新し続けていくことが目指す数字、ということになっていくのかなと思います」
今回のインタビューでは、彼が今季、投打両面でこれほどの成績を残すことができている理由、「リアル二刀流」として連日試合に臨むうえでのコンディション作り、そして自分の“弱点”などなど、余すことなく語ってくれた。
7カ月前の“予言”「15勝して30本打てたら…」
そんななか、彼がふと頬を緩ませる、こんな一幕があった。
「ふふっ、はい、覚えています」
「覚えている」と話したのは開幕前のインタビューで挙げた、とある数字のことだ。大谷は当時、「二刀流として現実にイメージする数字」について語っていた。