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《男子バレー》イラン戦チーム最多30得点! 西田有志に備わった強烈スパイク、サーブだけじゃない武器とは?
text by
岩本勝暁Katsuaki Iwamoto
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2021/08/03 06:00
29年ぶりの五輪8強を決めたイラン戦。最多30得点を叩き出した西田は、磨き上げてきたブロックでも貢献した
西田にブロックを教えたのは、ジェイテクトSTINGSのフェデリコ・ ファジャーニ監督(当時はコーチ)だ。ミドルブロッカーの福山汰一とともに練習に励んだ。
リーグが開幕すればエアバトルで優位に立ち、ブロックポイントの山を築いた。かつて福山は、ブロックの強化についてこんなことを言っている。
「前のシーズンが終わったあと、フェデリココーチにお願いして、ブロックのステップと手の出し方を教わりました。取り組んできたことが、今シーズンはいい形になって現れたと思います。(相手のスパイクが)止まる時は、隣にいるブロッカーもいい位置取りをして、いい形をしている。それ以前に、サーブで相手のサーブレシーブを崩し、相手の攻撃が二段トスになっているケースもあります。ブロックがいい時は、サーブとの連係がしっかりできていますね」
チームに根付いたブロックへの意識
当時、チームの指揮を執っていた高橋慎治監督(現マネジメントスタッフ)も、シーズンの最後に西田の成長を手放しで称賛している。
「ブロックに関しては、コーチのフェデリコが練習の時からしっかりとチェックして、アドバイスをしてくれています。それに加えて、個別練習でもブロックをやっている選手がすごく多い。今シーズンは、ブロックに対する意識がすごく高かった。こうして数字として結果に表れて、ブロックに関してはとても自信につながるシーズンになりました」