熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
昔はデコにマルコス・セナ、今もペペにジョルジーニョ、チアゴ… EUROを彩る“ブラジル出身名手”の根性がカッコいい
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byTakuya Sugiyama
posted2021/06/19 17:00
2016年のペペに2008年のデコ。彼らのようなブラジル出身選手もEUROを沸かせる
ラモスや三都主、闘莉王らの姿にも重なる
彼らの多くは、数年間、欧州で居住している間にその地の国籍を取得する。
すでにブラジルで有名だった選手であれば、欧州でも順調にキャリアを歩めば、ブラジル代表に招集されることが多い。しかし、ブラジルでの実績が乏しかった選手は、欧州で急成長してもブラジル代表のレーダーにかからないことが少なくない。
その場合、彼らの多くが"第二の母国"の代表入りを目指す。そして、欧州選手権やW杯でその国の名誉のために奮闘する。
彼らの姿は、ラモス瑠偉や呂比須ワグナー、三都主アレサンドロに田中マルクス闘莉王ら、ブラジルから日本へやってきて日本国籍を取得し、日本代表の一員として世界の強豪に挑んだ選手たちの姿と重なる。
彼らも、若い頃に言語、気候、習慣、食事、国民性などが全く異なる遠い国、日本へやってきて、苦労を重ねながら順応し、厳しい審査の末に日本国籍を取得。日本代表に招集されると、日本人としての誇りを胸に、死力を尽くして戦った。
彼らの逞しさ、粘り強さ、そして誇り高い生き方には脱帽するしかない。
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