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「サッカー日本代表は人気低迷ぎみ?」解説歴26年・松木安太郎さんにあえて聞いた“今の代表チームに足りない選手”
text by
栗原正夫Masao Kurihara
photograph byJ.LEAGUE
posted2021/06/17 11:03
松木安太郎さん。1957年生まれ、63歳。解説者に転身ののち、01年に再び東京ヴェルディの監督に。写真は01年当時、石塚啓次と
「日本代表もチーム作りばかりに目を向けすぎると安定度の高い選手ばかりが集まり、爆発力があるというか、抜群に足が速いとかヘディングだけは強いとか、実はサッカーの試合を面白くしてくれる要素を持った選手がなかなか選んでもらい難い状況になってしまいます。
それだとちょっと面白くないし、一般のファンの人たちもなかなか入ってきにくい。プレーはもちろん、キャラクターという点では選手だけでなく、監督やコーチも含めて驚きという要素がいまの日本のサッカーには必要な気がします。ヨーロッパや南米に行くと、いろんな意味で個性的な選手がいますが、日本はどうも優等生を好みがちというか。優等生ってそつのないプレーをしますが、意外性には欠ける。すごい大雑把な言い方ですが、やっぱり驚きは大事だと思います」
93年からヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ)でリーグ連覇を達成したあと、98年にセレッソ大阪で、01年に東京ヴェルディで監督を務めたが、その後は指導現場から遠ざかっている。解説者として人気を博してきた松木さんがJリーグの監督にでも復帰したら、それこそメディアは放っておかないだろうし、日本サッカー人気回復の一手になるかもしれない。
「いま現場に戻ったら面白いでしょうね。僕が以前に監督をやっていた時代よりも、いい選手はたくさん増えていますし。そこで変なヤツって言ったら怒られちゃいますが、変わった(特長のある)選手を起用したりして。まあ、僕がいちばん変だって言われそうですが……。現実的に(現場復帰は)難しい部分もあると思いますが、サッカーでは何が起こるかわかりませんからね(苦笑)」
(【初回を読む】「日本代表のテレビ解説に松木さんがいないと寂しい」松木安太郎63歳に聞く“テレ朝の独占放送が厳しくなって…” へ)