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「頭が真っ白になり、逃げてしまいました」から始まった福永祐一のダービー…4年で3回勝つまでに語っていたこととは
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byTakuya Sugiyama
posted2021/05/31 20:00
2018年、19度目の挑戦でダービーを制した福永祐一とワグネリアン
「僕が唯一間違っていなかったのは……」
<名言3>
新たな騎手の面白さをコントレイルに教えてもらった。
(福永祐一/1003号 2020年5月21日発売)
◇解説◇
2020年の日本ダービーを制し、父ディープインパクト以来15年ぶりとなる無敗でのクラシック2冠を達成したコントレイル。
決戦前の取材で、鞍上の福永はこの馬の底知れない力を語っていた。
自らを「準備してから臨むタイプ」と言うように、福永は綿密に作戦を練って皐月賞に臨んだ。だが、その読みが外れた。「ある程度のポジションで進められそう」と目算を立てたが、いざゲートが開くと、コントレイルは緩い馬場を嫌がったか、2コーナーを回ったときには最後方の位置どりに。想定外のレース展開となった。
しかし、「ゴールまで突き抜けそうだった」という段違いの脚を第4コーナーで発揮し、完勝した。
「僕が唯一間違っていなかったのは、コントレイルの力を信じきれたこと」と語っていた福永。ダービーでも2着サリオスに3馬身差で完勝。その後、無敗での三冠制覇まで突っ走ったのだった。