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堅守パナソニック優勝の裏に“10番”松田力也の有言実行「キックも全部決めます」大西将太郎が選ぶ“ベスト15”に福岡堅樹は?

posted2021/05/24 11:02

 
堅守パナソニック優勝の裏に“10番”松田力也の有言実行「キックも全部決めます」大西将太郎が選ぶ“ベスト15”に福岡堅樹は?<Number Web> photograph by Naoki Morita/AFLO SPORT

“最後のトップリーグ”を制したパナソニック ワイルドナイツ。現役ラストマッチだった福岡堅樹もトライで勝利に貢献した

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大西将太郎

大西将太郎Shotaro Oonishi

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Naoki Morita/AFLO SPORT

5月23日、ラグビー日本選手権兼トップリーグ・プレーオフ決勝。パナソニック ワイルドナイツがサントリーサンゴリアスを31-26で退け、“トップリーグ最後の王者”に輝いた。パナソニックの日本選手権優勝は2015年度以来、6度目。トップリーグでは5年ぶり5度目の王者となり、サントリーと東芝ブレイブルーパスの最多優勝記録に並んだ。白熱したファイナルを終えて、元日本代表で解説者として活躍する大西将太郎氏に今シーズンを総括してもらった。

 今季のトップリーグ(TL)を牽引してきた2チームによる決勝戦とあって、ファイナルらしい緊張感に包まれました。圧倒的な攻撃力を誇るサントリー、ディフェンスと規律のパナソニック――どちらも自分たちの強みを持つ同士の対戦だったので、結果を予想することは難しかったですね。

 ただ、1つ考えられたのは、一か八かのビッグプレーが試合に大きな影響を与える、ということ。

 結果論ですが、その予感が当たりました。パナソニックのディラン・ライリー(CTB)がサントリーのパスをインターセプトして、そのまま先制トライ。あのワンプレーでパナソニックが試合の主導権を握っていきました。

パナソニックのディフェンスと規律

 ラグビーは連続した判断が求められるスポーツです。豊富なアタックのオプションを持つサントリーとしては、自分たちが前に出てリズムを掴みたかったはず。しかし決勝戦では、その判断を生かすクイックボールがあまり出せなかった。それを食い止めたのがパナソニックのディフェンス。もっと撃ち合いの試合展開になれば、サントリーのアタックが生かされたかもしれませんが、“どっちでもない時間”が長かった分、パナソニックの強みが有利に働きました。

 パナソニックは、絶対に失点してはいけない時間帯でミスをしないチーム。「この時間帯は絶対にトライやペナルティを与えてはいけない」というディフェンスのスイッチが、1人や2人ではなくチーム全員で共有できることが凄いところ。途中出場の堀江(翔太/HO)や福井(翔大/FL)、SHの小山(大輝)らがブレイクダウンで積極的にボールに絡んでいたシーンが印象的でした。特に5点差に追い詰められた時間帯での集中力は素晴らしかったですね。

 もちろんサントリーにも言えることですが、ベンチ入りメンバーを含めた23人が自らの役割を理解しているからこそ、それをピッチで表現できるわけです。ボールへチェイスするのか、相手をめくるのか。攻撃ではどこのスペースに走るか、どこを突破するか。シーズンを通して、選手個人の意識の高さ、ベンチワークは際立っていました。

【次ページ】 「バレットには負けない」松田力也の成長

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