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「これやったら戦いようがあるな…」 中谷正義が“ウクライナの怪物”ロマチェンコ戦に誓う“余裕の勝利”
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byKiichi Matsumoto
posted2021/05/29 17:01
中谷正義は“ウクライナの怪物”ロマチェンコ戦を前にこの試合への思いを語った
「余裕で勝ちたいです。接戦じゃなくて」
加えて中谷にはベルデホ戦がベストではなかったという気持ちがある。当時は大阪と東京を行ったり来たりしながら練習をしていた時期で、オファーを受けたのが試合の1カ月前。十分な準備ができなかった上に、移籍第1戦で気持ちが先走り「距離が詰まってしまった」という反省もあった。
それに対して今回は東京に腰を落ち着け、十分なトレーニング期間もあり、かつ4、5年前から頭の片隅にあったロマチェンコ対策にも抜かりはない。
「良くも悪くも僕は左(ジャブ)なんで、これが生かせなかったら負けるでしょうし、生かせれば勝てる。あとは相手の動きを体感しながら修正していくこともポイント。でもサウスポーって得意なんですよ。サウスポーのほうが自分のデカさが生きると思います。いつもそうなんですけど余裕で勝ちたいです。接戦じゃなくて」
ロマチェンコに余裕で勝ったら、それは間違いなく日本だけでなく世界のボクシング界を揺るがすニュースだ。一度はグローブを壁に吊そうとした男が今、世界的に層の厚い中量級トップ戦線でサプライズを起こそうとしている。
中谷正義vsワシル・ロマチェンコ 6月27日(日)午前11時~、WOWOWプライムで生中継。