酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
バース・掛布・岡田のバックスクリーン3連発+真弓の85年成績は今見ても偉大… 佐藤輝・大山・サンズで再現なるか
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byBUNGEISHUNJU
posted2021/04/17 06:01
バース・掛布・岡田…阪神ファンなら誰もが知っているバックスクリーン3連発。では彼らの経歴とその年の記録は?
バース以来いない本塁打王。佐藤輝、大山は?
それ以降も阪神は2003年、2005年にリーグ優勝を果たしているが、阪神ファンにとって1985年は特別な年だ。圧倒的なパワーで他球団を蹴散らしたシーズンの印象は今も強烈なのだ。
道頓堀にファンが飛び込んだり、カーネル・サンダースの人形を投げ込んだり、ファンの大騒ぎが顰蹙を買った面もあった。筆者は大阪近郊のベッドタウンに住んでいるが、その駅前にも車から阪神の旗を振り回してクラクションを鳴らすファンが現れて驚いた記憶がある。
恐らく1985年を契機として、阪神ファンは大きく変貌したのではないか。良くも悪くも、1985年はエポックメイキングな年だったのだ。
ランディ・バースは翌1986年も打率.389、47本塁打、109打点で三冠王を獲得したが、阪神タイガースの本塁打王はそれ以来、昨年まで34年も出ていない。
1992年に阪神甲子園球場のラッキーゾーンが撤去されて以降、シーズン40本塁打を打った打者は2005年の金本知憲(40本)、2010年のクレイグ・ブラゼル(47本)の2人だけだ。
サンズも含めて、36年前の再現なるか?
今季は、大型新人・佐藤輝明がデビューした。横浜スタジアムでは「誰も見たことがない」という右中間への場外本塁打を打った。まだ確実性に欠けるが、昨年、ここ10年では最多の28本塁打を打った大山悠輔、そして「意外にやるやないか」と評判のジェフリー・サンズの3人で、派手な花火を打ち上げてほしいと思っている阪神ファンは多いだろう。
4月17日の甲子園でのヤクルトとのデーゲームは雨天中止になってしまったが、今後のサトテル、大山、サンズは36年前の再現を演じてみせることができるか。
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