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【独占取材】15歳でデビューから10年、“太陽神”SareeeがついにWWEへ「日本の“ホンモノの女子プロレス”を世界に」
posted2021/03/31 11:03
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph by
Gantz Horie
女子プロレスの“太陽神”ことSareeeが、日本時間の3月18日、世界最大のプロレス団体WWEと正式契約を結んだことが、WWEのセカンドブランド「NXT」番組ライブ配信中に発表された。新リングネームはSARRAY(サレイ)となる。
NXTではウィリアム・リーガルGMが「新しくロースター契約した日本人スーパースター、サレイだ」と紹介するプロモーション映像を公開。「A new warrior will rise.」と、SARRAYのNXT登場を大々的に予告するなど、WWE側の期待の大きさが感じられる。
かねてから「日本の女子プロレスを盛り上げ、その頂点に立つ」ことを目標としていたSARRAYのWWE入りが動き出したのは、2019年6月のWWE日本公演時。NXT責任者でWWE最高執行役員のトリプルHのラブコールを受け、会談をもったのがきっかけ。つまり、トリプルHから直々のスカウトだった。
そして昨年3月、WWE入団が内定。渡米も決定していたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う入国規制などの理由から無期限延期となってしまう。その後は約半年間、試合ができない期間が続いたが、WWEに活動再開を直訴した結果、「WWE Count Down」所属として、渡米までの間の日本での各団体への試合出場が認められた。
この貴重な日本での活動期間、SARRAYはライバル世志琥との2連戦から、タッグチーム「鬼に金棒(オニカナ)」結成など、精力的に活動し、今年に入ってあらためて渡米が決定した。
2月中旬、渡米直前のSARRAYに独占インタビュー。ようやく始まるWWE挑戦への意気込みを聞かせてもらった。
1年間の渡米延期期間は短く感じた
――ついに渡米が正式決定。おめでとうございます!
「ありがとうございます」
――コロナ禍で渡米が1年延びてしまったわけですけど、この1年間いかがでしたか?
「長いようで短く感じましたね。1年前に渡米が延期したあと、しばらく試合ができなくて不安になったこともあるんですけど。その後はいろんな経験ができたし、結果的に濃い1年になったので。今は、この1年間は必要な期間だったんじゃないかな、と思ってます」
――この1年があったからこそ、思い残すことなくアメリカに行ける、と。
「そうですね。この期間もそうですし、今年デビュー10周年を迎えるんですけど、日本でやるべきことはできたというか。センダイガールズとディアナの二冠チャンピオンになったり、SEAdLINNNGのタッグのベルトを世志琥と巻いたり。できるかぎりのことができたと思ってますね」