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チームが二冠を達成しても揺るがなかった“川崎フロンターレのレジェンド”中村憲剛の引退への決意 

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林田順子

林田順子Junko Hayashida

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photograph byShigeki Yamamoto

posted2021/03/17 11:00

チームが二冠を達成しても揺るがなかった“川崎フロンターレのレジェンド”中村憲剛の引退への決意<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

今自分は何をしなくてはいけないのか

 僕は現状維持は後退の始まりだと思っています。自分は常に成長していかないといけない。もし僕が現状維持でいいやと思っていたら、40歳まで現役でいられなかったでしょう。

 18年間「自分に期待する力」が僕を突き動かしていました。こうありたい自分、理想とする自分、期待する自分になるために、今自分は何をしなくてはいけないのか。

 ピッチの上では勝つことが一番大事で、負けていい試合なんてひとつもない。その勝利のためには目の前の相手だけでなく、自分に勝つことも大事です。走れない、苦しくなってからのもう一歩が出るか、あと5m走ったら転倒しそうでも走れるか。そういう強い気持ちが自分を成長させてくれました。

 そういう気持ちで18年間過ごしてきたからこそ、なんの後悔もなくスッキリした気持ちで引退できたと僕は思っています。

中村憲剛

中村 憲剛Kengo Nakamura

1980年10月31日、東京都生まれ。小学1年生でサッカーを始め、都立久留米(現・東久留米総合)高、中央大を経て2003年川崎フロンターレに加入、開幕戦でデビュー。2004年のJ1昇格に貢献すると2016年には歴代最年長の36歳でJリーグMVPに選出。2017年にはクラブ初のJ1リーグ優勝、翌年は連覇を果たす。日本代表として国際Aマッチ68試合出場6得点、W杯は2010年南アフリカ大会に出場。2020年シーズンはリーグと天皇杯のタイトルを獲得して引退。現在は川崎フロンターレの下部組織、普及・育成部門での活動を通じてクラブを支える。

ナビゲーターの俳優・田辺誠一さんがアスリートの「美学」を10の質問で紐解き、そこから浮かび上がる“人生のヒント”と皆さんの「あした」をつなぎます。スポーツ総合誌「Number」も企画協力。

第151回:中村憲剛(サッカー)

3月19日(金) 22:00~22:24

サッカー元日本代表・中村憲剛さんは川崎フロンターレ一筋18年。主に司令塔としてリーグ戦546試合に出場し、チームを3度J1制覇に導きました。昨年、40歳を迎えチームが首位を独走する中、突然の引退発表。ピッチを去ることを決めた理由には一流ならではの美学がありました。現在は次世代にサッカーを伝える立場に。心掛けているのは「話を聞き相手を理解すること」と言う一方で「簡単には褒めない」と決めているそうです。「正解を明確にする」という指導論に迫ります。現役時代からのリフレッシュ方法は読書。書店を巡るオフにも密着します。

最終回:才色健美スペシャル

3月26日(金) 22:00~22:24

スポーツ総合誌「Sports Graphic Number」とコラボレートし、生命力溢れる写真と映像で、肉体・精神における「美しさ」と「強さ」をお伝えしてきた「才色健美」。最終回は番組収録に同行してゲストの瞬間の「美」を撮影してきたNumberのカメラマンたちが、印象に残っている写真をそれぞれピックアップ。彼らが切り取った「一瞬の美」、そしてそのカットを選んだ理由を紹介すると共に、生きるヒントにつながる一流アスリートの「言葉」と「美学」をたっぷりとご紹介。「明日、今日より強く、そして美しく」。約3年に亘る番組の集大成をお届けします!

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《バスケ日本代表》ベネズエラ戦、7分18秒の真実…「信じていますか?」トム・ホーバスに問われ続けた比江島慎と川真田紘也
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甦る死闘。 True Stories of 2023. - Number1086号 <表紙> 大谷翔平

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