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【誕生日】佐藤琢磨、“賛否両論のアタック”も「あのチャンスは行くしかない」 44歳で世界トップを走れる理由
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byTakuya Sugiyama
posted2021/01/28 17:00
F1でもインディでも結果を残し続けた佐藤琢磨。日本が世界に誇る、名レーサーである
<名言3>
ネガティブなことなんか考えてるエネルギーさえもったいないというか。
(佐藤琢磨/Number597号 2004年3月4日発売)
◇解説◇
2004年シーズン、佐藤はB・A・Rホンダで正ドライバーのシートを確保した。
「与えられたチャンスなら、それは成功させたいじゃないですか。まして、これだけの人が見てくれてる。誰も知らないところでやるなら失敗してもいいかなと思うけど(笑)」
このシーズンの佐藤は、ヨーロッパGPで日本人初のセッションリーダー(予選1回目)、フロントロー獲得、ラップリーダーを記録。アメリカGPでは日本人最高位タイの3位フィニッシュを果たす。やはり極端なまでのポジティブシンキングが成功を引き寄せたのであろうか。
<名言4>
もちろんトップに行きたいし、ずっとそこにくすぶってるつもりはないんだよ。
(佐藤琢磨/Number702号 2008年4月24日発売)
◇解説◇
B・A・Rホンダ時代には日本人最高位タイの3位入賞を果たしたが、'06年から所属したスーパーアグリF1では資金繰りに苦しむチーム事情、そして遅いマシンゆえに成績は低迷し続けた。
そんな環境にも琢磨は不平を漏らさず、前向きな姿勢を崩さなかったのだ。
<名言5>
自分が頑張るしかないんだよ。いいレースを、自分で寄せつけなきゃ駄目でしょ? うん、念力で(笑)。
(佐藤琢磨/Number688号 2007年9月27日発売)
◇解説◇
2007年シーズン、スーパーアグリのドライバーとしてF1に参戦した佐藤は、スペインGPで8位、カナダGPで6位入賞を果たす。ベルギーGPは15位で終わったが、本人はこのように話している。
「予選から決勝に向けて自分がどういうふうに取り組むか、それが大事だった。最終的には、チームが笑顔になれるレースがしたかった。少なくとも僕の気持ちの中では百点満点だったと思うな」
自分の力でいいレースを寄せつけることができたと感じていたのだ。