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作者の名は「藤井聡太」でSNSざわつく…藤井二冠と斎藤慎太郎八段「年1度の詰将棋」がつないだ美しき関係 

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諏訪景子

諏訪景子Keiko Suwa

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photograph byKYODO

posted2021/01/16 17:03

作者の名は「藤井聡太」でSNSざわつく…藤井二冠と斎藤慎太郎八段「年1度の詰将棋」がつないだ美しき関係<Number Web> photograph by KYODO

2018年の詰将棋解答選手権で問題を解く藤井聡太六段(当時)

作者の名は「藤井聡太」

 詰将棋作家のレジェンドである若島さんは、解答選手権自体を「一局の詰将棋」と例えたことがある。初級戦、一般戦、チャンピオン戦と難易度別に連なり、詰将棋作家も解答者も、同じ日に盛り上がる。詰将棋と接する機会のあるすべての人を受け入れられるのが、解答選手権だ。

 中止になった2020年の第17回大会は、初級戦と一般戦に出題される予定だった問題を用いた「オンライン会場」が設けられた。後日、正解と作者が発表されて、SNSはざわついた。

 一般戦の第5問、作者の名は「藤井聡太」。

 チャンピオン戦で藤井二冠と対等に争うのはなかなか大変だが、藤井二冠のほうが一般戦という下界に降りてきてくれた。5連覇したあとには「詰将棋は楽しい。楽しいから(チャンピオン戦に)また出たいです」と話している。

 斎藤八段も初級戦や一般戦の会場にプライベートで赴き、飛び入りで表彰式に参加したことがある。チャンピオン戦の当日には「今日だけは合法的に詰将棋だけをやっていい日と言われている」と語った。「言われている」と言っているが、そんなことを言うのは斎藤八段だけだ。さらに「プロ棋士でよかった瞬間は?」という問いに「詰将棋を考える時間が仕事のためと言えるところ」と答えている。詰将棋が大好きなのが伝わるだろう。

 詰将棋にはプロもアマもない。藤井二冠や斎藤八段と同じフィールドに足を踏み入れてみるのはいかがだろうか。

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