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女子プロレス新時代を牽引する新星レスラー8選! 女優やアイドル出身、17歳で戴冠も
posted2020/12/24 11:03
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Norihiro Hashimoto
女子プロレス界が新時代を迎えている。ブシロード傘下となったスターダムは来年3月3日に日本武道館大会を開催。DDTグループの東京女子プロレスは今年11月にTDCホールでのビッグマッチを成功させ、来年は大田区総合体育館に進出する。業界全体としても、1990年代の団体対抗戦によるブーム以来の上げ潮ムードと言っていい。
どの団体も目立つのは新世代の選手たちだ。スターダムのシングル王者・林下詩美はデビュー2年あまりの22歳。アイスリボンの頂点に立つ鈴季すずはキャリア1年7カ月、17歳でベルトを巻いた。実力、スター性ともに抜群、これからの女子プロレスを牽引していく選手たちをキャリア3年前後に絞って紹介してみよう。
◎林下詩美(スターダム)
テレビで知られる“ビッグダディ”の三女として2018年のデビュー当時からメディアに取り上げられたが、試合を見ると知名度以上に実力が際立っているのが分かる。“丸腰”の期間が極端に短い稀有なキャリアを支えるのは強靭な肉体とスケールの大きな試合ぶり。2020年はシングルリーグ戦で優勝すると“スターダムのアイコン”岩谷麻優を下して団体の頂点ワールド・オブ・スターダム王者となった。「私がスターダム新時代を引っ張る」という言葉に異論を挟む者は誰もいない。
◎ジュリア(スターダム)
近年最も“化けた”選手だ。デビュー(2017年)したアイスリボンでも次期エース候補と目されていたが、物議をかもしつつ“電撃”移籍したスターダムでさらに成長。木村花との抗争で気の強さと激しいファイトを絶賛され、ユニット『ドンナ・デル・モンド』は一大勢力に。トーナメント優勝、白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)戴冠と結果を出し、脂肪を削ぎ落したソリッドな肉体への変貌も話題になった。2020年は東京スポーツ新聞社認定女子プロレス大賞を受賞。スターダム躍進の主役の一人と言っていいだろう。