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伝説の毎日王冠、武豊がサイレンススズカに感じた「絶対的な強さ」…“現役最強vs無敗の3歳2頭”の興奮

posted2020/11/28 11:03

 
伝説の毎日王冠、武豊がサイレンススズカに感じた「絶対的な強さ」…“現役最強vs無敗の3歳2頭”の興奮<Number Web> photograph by Bungeishunju

98年、伝説の毎日王冠は武豊騎乗のサイレンススズカがその3強対決を制した

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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Bungeishunju

 今週末の第40回ジャパンカップ(11月29日、東京芝2400m、3歳以上GI)で、無敗の牝馬三冠馬デアリングタクト、無敗のクラシック三冠馬コントレイル、そして現役最強馬アーモンドアイが激突する。アーモンドアイも一昨年牝馬三冠を獲得しているので、このジャパンカップは史上初めて3頭の三冠馬が対決するビッグマッチとなるわけだ。

 3頭の三冠馬の対決というだけでアドレナリンが大量に出るのに、うち2頭が無敗というのがさらにこのレースのスペシャル感を高めている。

 無敗の王者。少なくとも、デアリングタクトかコントレイルのどちらかが、その座を失うことになるのだ。そう考えると、本番を見るのが怖くなるほど緊張感が増してくる。

 かつて、これほどハイレベルの無敗馬と古豪が激突したレースがあっただろうか。

4番人気が32.9倍という「超三強」の伝説のレース

 実は、あったのだ。GIではないが、1998年の毎日王冠(10月11日、東京芝1800m、3歳以上GII)である。

 9頭という少頭数だったが、無敗で来ていた3歳(当時の数え方では4歳)のGI馬2頭と、宝塚記念を含め破竹の5連勝を遂げていた稀代の快速馬が初めて対決するということで、戦前から大いに注目されていた。

 それら3頭が単勝ひと桁で、4番人気が32.9倍という「超三強」だったところも、今年のジャパンカップと重なる。

 その毎日王冠で単勝5.3倍の3番人気だったのは、外国産の3歳牡馬エルコンドルパサー(父キングマンボ、美浦・二ノ宮敬宇厩舎)だった。新馬、500万下、共同通信杯、ニュージーランドトロフィー4歳ステークス、NHKマイルカップと5連勝。そのすべてが圧勝という化け物だった。

 単勝3.7倍の2番人気だったのは、これも外国産の3歳牡馬グラスワンダー(父シルヴァーホーク、美浦・尾形充弘厩舎)だった。こちらは新馬、アイビーステークス、京成杯3歳ステークス、朝日杯3歳ステークスと4連勝。すべて圧勝だったところも、主戦騎手が的場均だったところもエルコンドルパサーと同じだった。的場は毎日王冠でこちらを選び、エルコンドルパサーには蛯名正義が騎乗することになった。

【次ページ】 武豊はサイレンススズカに「絶対的な強さ」を感じていた

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