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“バルサに染まらない”パサー、ブンデス最速の超大型WBって誰?【水沼貴史が選ぶ必見の10人】

posted2020/11/26 17:02

 
“バルサに染まらない”パサー、ブンデス最速の超大型WBって誰?【水沼貴史が選ぶ必見の10人】<Number Web> photograph by Getty Images

現在8位に位置するシュツットガルト。遠藤航の貢献ぶりにも注目だが、右サイドにいる大型ウインガーにも注目したい

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水沼貴史

水沼貴史Takashi Mizunuma

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前回のプレミアリーグの注目プレーヤー紹介に引き続き、水沼貴史氏が主に解説を担当するラ・リーガとブンデスリーガからオススメ10人をピックアップしてもらった。ここまでの序盤戦の総括と中盤戦以降に向けての注目ポイントを紹介する。

 まずはリーガ、メッシの話からいきましょう。

 今季はリーグ開幕前にゴタゴタがあって、彼にとっても難しいシーズンインになったと思います。我々もメッシが退団騒動に巻き込まれるなんて想像もしなかったですからね。改めてメッシが大きなものを背負っている選手だということを感じました。

 バルセロナはCLでこそ面目を保っていますが、リーグでの成績はいまいち(11月25日時点で13位)。クーマン監督になって近年のトレンドである縦に速いサッカーに変わってきましたが、まだ今後どうなるかは未知数。メッシ自身の役割はあまり変わっていないように見えますが、新チームでの負担は増えているでしょう。うまくいかない時間帯でもこれまで以上に結果を求められるため、今季はどこまで得点を伸ばせるか、真価が問われるシーズンになっていくでしょう。まあ、それでもメッシはメッシ。難しい環境下に置かれても、こなしちゃうんだろうなとは思いますけどね(笑)。若い選手の台頭もありますが、まだまだ衰えは感じません。

 若い選手で言えば、今季は18歳のアンス・ファティにとても期待していました。バルセロナの中でも一番ゴールに向かっていける選手でしたし、今季はムラも少なくなっていました。実際、リーグでもチーム最多の4ゴール。スペイン代表でも得点を決めた。メッシにうまく使われて立ち位置を覚えたら一気にブレイクするだろうなと期待してたんです。そんな中での怪我、長期離脱はチームにとっても痛い。

 ただファティがいなくなっても期待できる若手もいます。出場機会を得ている18歳ペドリや移籍話も飛び交っていたデンベレもチャンスが巡ってくるはず。チームが変わろうとする時期には必ず若手の爆発力が必要です。彼らの奮起に期待しましょう。

バルサに染まっていないピアニッチ

 バルセロナでもう1人、興味深く見ているのがピアニッチです。ユベントスからアルトゥールと入れ替わる形で加入した彼は中盤の底から組み立てることができる選手。デヨングとコンビを組んだ試合を見ましたが、とても相性がいいですね。パス、パス、パスの流れの中にタメを作ったり、直線的に出て行ったり、リズムを変えるボール回しができるので、凝り固まった部分を打開できるかなと見ています。バルセロナのサッカーに染まり切ってないところが魅力ですね。

 変革に若手の力が必要とは言いましたが、一気にチームを変えるってやっぱり怖い。そんなときにピアニッチのような経験豊富な選手の存在は心強いんです。外様な分、メッシら長くバルセロナに在籍する選手たちと、ファティ、ペドリら若手選手をつなぐ役割もこなせるかもしれない。セットプレーも魅力ですし、ピアニッチはチームの新陳代謝を促しそうです。

【次ページ】 クロースの後継者と復調期待のアザール

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