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エリ女はラッキーライラックがルメール騎乗で連覇か? デアリングに隠れた3歳牝馬のレベルに注目
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKyodo News
posted2020/11/14 17:00
阪神競馬場で行われた大阪杯を制したラッキーライラックとミルコ・デムーロ騎手。今回本命馬に跨るのはルメールだ
今回はアーモンドアイの主戦、ルメールが騎乗する
もちろん力は落ちていないし、松永調教師も「本当にいい状態」と話している。
そして今回は、同世代のアーモンドアイの主戦であるクリストフ・ルメールが初めて実戦で騎乗する。追い切りに騎乗したあと「反応がよかったし、乗りやすい」とコメントしたルメールは、今年すでにGIを5勝している。来週のマイルチャンピオンシップではグランアレグリア、再来週のジャパンカップではアーモンドアイという有力馬が控えており、自身の年間GI8勝の記録更新も視野に入ってきた。
大外18番枠を引いたが、スタートしてから1コーナーまで距離があるし、ルメールの腕なら、どの枠からでも思いどおりのポジションにつけられるだろう。
相手筆頭はノームコア? 印をつけると
相手筆頭はノームコア(5歳、父ハービンジャー、美浦・萩原清厩舎)か。
昨年のヴィクトリアマイルの覇者で、前走の札幌記念ではラッキーライラックを3着に下し勝っている。今年の高松宮記念を使われる(15着)など、適性を探していたようなところもあったが、マイルのみならず、2000mでも能力を発揮できることを示した。
1歳下の半妹クロノジェネシス(父バゴ)は秋華賞馬で、今年の宝塚記念を圧勝し、天皇賞・秋では僅差の3着となっている。ノームコアも、距離に不安がないどころか、血統的にはむしろ2000m以上のほうがいいのかもしれない。
ここで印を。
◎ラッキーライラック
○ノームコア
▲センテリュオ
単穴にしたセンテリュオ(5歳、父ディープインパクト、栗東・高野友和厩舎)は前走のオールカマーで重賞初勝利を挙げたばかりだが、牡馬相手に勝ち切ったところがいい。全兄にオーストラリアに移籍してGIを2勝したトーセンスターダム、叔父に2011年の天皇賞・秋をレコード勝ちしたトーセンジョーダンなどがいる。いきなり大仕事をやってのけて不思議ではない良血だ。
また、秋華賞3着のソフトフルートをはじめ、5頭出ている3歳馬がどれだけやれるかでデアリングタクトを頂点とする世代のレベルを計ることもできる。
見どころの多い一戦になりそうだ。