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空前絶後のジャパンカップに!? JRA史上初、3冠馬3頭が揃い踏み… 参戦を決めたそれぞれの理由
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph bySatoshi Hiramatsu
posted2020/11/15 11:03
18年のジャパンカップを芝2400mの世界レコードとなる2分20秒6という空前のタイムで制したアーモンドアイ
「これならジャパンカップも、と」
その後の彼女は追い込み切れなかった安田記念(GI)や折り合いを欠いて失速した有馬記念(GI)など、力を発揮出来ずに終わったレースもあったものの、天皇賞(秋)(GI)連覇やヴィクトリアマイル(GI)圧勝などで芝GI通算8勝を達成。これはJRA史上初で、あのディープインパクトでも届かなかった新記録である。
そんなアーモンドアイがデアリングタクト、コントレイルに続いてジャパンCに参戦する事になり、国枝調教師は次のように語った。
「天皇賞を勝った後はそれなりに疲れがあったけど、中間、放牧先のノーザンファーム天栄で見たらすっかり元気になっていました。これならジャパンCか香港への遠征を、と考えたのですが、香港はコロナによる情勢もあって微妙なのでジャパンCへ向かう事にしました」
何度立ち会えるか分からないほどのレースに
ちなみにこの一戦がアーモンドアイにとっては現役最後のレースになるという。つまりこの3頭が顔を揃えるのはこれが最初で最後になるわけだ。長いJRAの歴史においても3頭の3冠馬が一堂に会するのは史上初めてとの事。テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラスの3強対決のように上位を独占するのか、はたまたミスターシービー対シンボリルドルフの時のように伏兵が割って入るのか……。いずれにしろ名勝負が繰り広げられる事を期待したい。
残念なのは生きている間に何度立ち会えるか分からないと思えるこれだけのレースが、コロナ禍により誰もが自由に見られるわけではないこと。いやいや、コロナを相手に愚痴を言っても仕方ない。
ジャパンCまではまだ後、何日かある。サラブレッドは1日で大きく体調が変わることもあるので、まずはどうか無事に皆がレース当日を迎えられることを願おう。