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「引退しても1億円稼ぐ」宣言、里崎智也の“バズるYouTube企画” パワプロとアンチが重要なワケ
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph bySports Graphic Number
posted2020/11/16 17:04
「Satozaki Channel」での1コマ。動画を見ていると演者・企画の両面で里崎智也の発想力は際立っている
登板ゼロに終わった佐々木朗希を……
2019年ドラフト指名選手の成績を振り返って、里崎さんが語るのだが――昨年の目玉として騒がれたドラ1の佐々木朗希が公式戦登板0であることをズバリと指摘(もちろん潜在能力の高さ、将来性は認めた上で)。打力が特徴のキャッチャーと評判の佐藤都志也についても、成績面ではまだ“打てる捕手”ではないと評した。
里崎さんの愛嬌あるキャラ、アシスタントの袴田彩会さんの愛あるフォローでポップな感じになっているけど、土台の部分はかなり骨太に作り込んでない? 常々そう思ってたので、里崎さん本人に聞いてみた。
「YouTubeが回るか回らないかって結局、企画が面白いか、その人が人気あるか、しかないですよ。テレビやラジオだと視聴率っていう物差しがあって、それが悪くても企画や他人のせいにできるじゃないですか。でもYouTubeは出演するのも企画するのも自分しかいない。だから言い訳できないんですよ」
このようにユーチューバーとしての矜持を見せる。
ゲーム実況企画をやってみると発見が!
里崎さんらしいのは、野球の解説系企画だけでなく、“野球にまつわる楽しそうな企画”をガンガン動かす点だ。それは野球選手の裏話、そして「ゲーム実況」である。「実況パワフルプロ野球」のアプリで里崎本人を作ろう! 的な企画をやっていると、友達の家に遊びに行って、ゲームを見ているような気分で見てしまう。
そのゲーム実況で、里崎さんは1つの発見をしたのだという。
「ゲーム(実況)をすることによって、10代の視聴者が圧倒的に増えたんですよ。 YouTubeにログインするためには、Googleにもログインしなきゃいけなくて、ある程度の情報を入れなきゃいけない。ただしそれで情報分析もできるんです。年代の分布もわかるし、男女比率とか、どこの国の人が見ているのかまでもが、です。
ゲームをやる前までは視聴者層は20代後半、30代、40代が多かったんです。でも『プロスピ』や『パワプロ』をやってから、圧倒的に10代~20代の数が増えたんですよね。その結果、視聴登録の幅が広がったんです。そういう層も追いかけたいと思っているんですよ」