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朝乃山「毎日向き合う『横綱』の二文字」~心機一転インタビュー~

posted2020/11/02 07:00

 
朝乃山「毎日向き合う『横綱』の二文字」~心機一転インタビュー~<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

気迫、気持ちが足りていないと語った朝乃山。日々“心”を磨き、横綱への思いを強くしている

text by

佐藤祥子

佐藤祥子Shoko Sato

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

横綱不在だった九月場所は不本意な結果に終わってしまった。だが周囲の心配をよそに、大関は「闘志に燃えてます」と笑顔を見せる。年末で定年となる師匠・高砂親方に捧げる場所を前に、その口から飛び出したのは、“綱取り”への新たな決意だった。

 両横綱が不在の九月場所。大関2場所目、優勝候補筆頭として期待と注目を一身に集めていた朝乃山は、初日に遠藤、2日目に隆の勝、3日目に照ノ富士と、まさかの3連敗を喫した。

「大関、親方が呼んでます」

 付け人にこう告げられた朝乃山は師匠・高砂親方(元大関朝潮)の居室のドアを開けた。師匠は愛弟子の顔を見るなり言った。

「大丈夫か」

「もう大丈夫です」

「体は動いている。落ち着いていけ」

「うちの親方はグチグチ言う人ではなく、スパスパッと言って終わります。2連敗の時点では『あ~っ。どうしよう』と思っていたんですが、3連敗で『もういいや、なんでもいいや』なんてどこか投げやりな気持ちにもなっていたんですけど、親方の言葉と、武隈親方(元大関豪栄道)が解説で『歯がゆい時もあるけど、これで相撲人生が終わるわけではない』とおっしゃっていたのを録画で見て、『ここで落ち込んでいる場合じゃない』と、開き直れたんです」

 新十両時代から体を見てくれているトレーナーも大阪から駆け付け、「そんなにうまくはいかないよ」と笑ってくれた。

「いろいろ考えてしまったんですよね。横綱がいないんで、大関が優勝しなくちゃいけない。世間の目もそうだろうし、自分らの立場から考えてもそれが当然だと思うんで、今までにない責任感がありました」

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