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【広島 ドラフト5位】行木俊「徳島では親の仕送りに頼りました」“生活苦の独立L”からプロへ!
posted2020/10/26 19:50
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kou Hiroo
このコラムでは、これまで4人の「ドラフトを待つ独立リーガー」を紹介したが、直前のタイミングで、さらに4人の選手を紹介する。
四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスは「独立リーグ最強」の声が高い。過去4年で2回、独立リーグの“日本シリーズ”的な立ち位置の「グランドチャンピオンシップ」を制している。しかも徳島はNPB上がりの選手や20代後半のベテランではなく、入団1、2年目の若手で勝っているのだ。また、NPBにも過去4年で8人もの選手を送り出した実績がある。
そうした先輩に続こうとしているのが戸田懐生だ。昨年、徳島に入団して17試合1勝0敗5セーブ、防御率0.00の活躍を見せると、今年は先発に回った。
野球をやめようとは思いませんでした
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東海大菅生高校時代から注目された投手だったが、肘のじん帯を損傷し中退。KTCおおぞら高等学院に転校した。転校後はノースローで、トミー・ジョン手術や温存療法は行わなかった。
「でも、野球をやめようとは思いませんでした」
戸田はこう続ける。
「高校卒業の時には投げられるようになっていました。そこで東海大菅生高校監督の若林弘泰先生からご紹介いただいて徳島に入りました。怪我さえなければそれなりにやれたと思いますし、同学年の野村大樹(早稲田実―ソフトバンク)や、万波中正(横浜-日本ハム)がNPBに進んだし、僕もと思っています。昨年は結果的には抑えましたが、全然満足していません。ここ(徳島)にいることに満足していないんです」
戸田は身長170cmと小柄ながら、ダイナミックなフォームで140km/h台後半をコンスタントにマークできる。最速150km/hで、カットボールとスプリッターが得意球だ。
「全身を使って投げることを意識しています。自粛期間中も筋トレを続けてきたことで、球速も上がってきました。今年は先発として長いイニングを投げていますが、自信が付いてきました」
そのNPBのスカウトからも声をかけてもらうようになった。
「必ず言われるのが“入ってからが勝負だぞ。何もできないで終わる選手も多いんだ”ということです。NPBに行けただけで喜んでいてはいけないのだと思います。これからも結果を求められる日が続くと思います」