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全仏のユルい感染症対策は「結果オーライ」? IOCバッハ会長に東京五輪の開催を尋ねると… 

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長谷部良太

長谷部良太Ryota Hasebe

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photograph byHiromasa Mano

posted2020/10/16 17:01

全仏のユルい感染症対策は「結果オーライ」? IOCバッハ会長に東京五輪の開催を尋ねると…<Number Web> photograph by Hiromasa Mano

表彰式後、マスク姿で声援にこたえるナダル。選手のほとんどは感染防止対策に努めていたが……

全仏取材前は疑問の毎日だったが

 これらは全て、大会が中止されていたら味わえなかった興奮だ。来年夏に開催されるはずの東京大会でも、選手は窮屈な生活を強いられ、観客動員の制限など苦渋の決断を迫られるかもしれない。それでも、本番が始まれば誰もが持てる力を発揮しようとし、予想もしなかったドラマに人々は熱狂するだろう。

 全仏オープンを現地で取材する前、筆者自身もコロナ禍で五輪やパラリンピックを開催していいのか、疑問の毎日だった。

 それは今でも変わらない。ただ、この未曽有の危機の中で東京大会が開催された時、これまでの五輪やパラリンピックでは見えなかった何かが、新たなスポーツの価値のようなものが見えてくるのではないか。

 ドーバー海峡の海底をトンネルでくぐり抜け、車窓が映し出す英国の見慣れた景色をぼんやりと眺めながら、そんな漠然とした思いが浮かんだ。

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