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“笑いも止まらない”ホークス工藤公康。あの杉内俊哉をマネる「ショートスターター」とは?
posted2020/09/05 09:00
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph by
Kyodo News
これで、そろそろ独り立ちだ。
ホークス23歳左腕の笠谷俊介が8月27日、本拠地PayPayドームでのバファローズ戦で5回1失点と好投。嬉しいプロ初の先発白星を手にした。
これが通算2つ目の勝ち星だ。初勝利は7月17日、京セラドームでの同じくバファローズ戦で中継ぎとしてマークしていた。
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「ホームで勝てて良かったし、やっぱり先発の方が嬉しいです!」
屈託のない笑顔だった。もちろんリリーフにはリリーフの魅力や難しさがあり、先発よりも格下と決めつけているわけではないが、喜びの感情をつい抑えきれないあたりはまだ笠谷の初々しいところだ。
カープ森下暢仁も「笠谷さんがいたので……」
大分県出身。地元では略称「大商(だいしょう)」で知られる大分商業高校から2014年ドラフト4位で入団した。近年は同校OBのプロ野球選手の活躍が目立っている。笠谷の4つ年上に源田壮亮(西武)がおり、1学年下は現在同僚の川瀬晃に加えて今季セ・リーグの新人王候補筆頭の森下暢仁(広島)もいる。アマチュアの頃の森下は「笠谷さんがいたので、自分もプロを意識するようになった」と公言していた。
期待値はもともと高かった。プロ2年目こそ左肘痛で満足に投げられなかったが、翌年の2017年には一軍デビューを果たした。
抜群のストレートを投げる。笠谷本人は「数値を見ても回転数が特別高いわけではないんですけど」と言ったが、いわゆる火の玉ストレートを投げていた。打者が分かっていてもバットに当たらない。球速以上にスピード感のある球が特長だった。
「ストレートが投げられなくなったんです」
「ただ、そのストレートが投げられなくなったんです」
一昨年と昨年の2年間、笠谷は苦しんだ。