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久保建英「少しずつ適応できている」鋭い守備とドリブル。ソシエダとの練習試合で2得点を生む。
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byGetty Images
posted2020/09/03 12:45
ソシエダとの練習試合で先発出場した久保建英。
ビジャレアルに期限付き移籍した久保建英は現地時間2日、レアル・ソシエダとの練習試合に先発出場。素早い攻守の切り替えでチームの2得点に絡むなど、新シーズンに向けてのアピールを見せた。
この日の久保はウナイ・エメリ監督が採用した4-2-3-1のトップ下でキックオフの笛を聞いた。するといきなり2分、守備での鋭さを見せる。相手ビルドアップに対してチュクウェゼとともに高い位置からプレスをかけるとボールが中央に流れ、これをこちらも新加入のMFコクランが右足シュートで先制点を決めた。
そして29分には相手ペナルティエリア外中央で混戦となると、久保が素早い攻守の切り替えを見せ、ボールが前方にこぼれる。これに反応したゴメスが相手DFに倒されてPKを獲得し、アルカセルが決めて、2-0とリードを広げた。
その後、久保は左サイドからのクロスに対してファーサイドから走りこんでチャンスを迎え(シュートは打てず)、左サイドに流れてのドリブル突破では相手マーカーがユニフォームを引っ張って止めるしかない場面も作り出した。
「右でもトップ下でも問題ありません」
久保は後半途中に2列目右サイドにポジションを変え、ドリブルとパスで味方の相手DF陣を揺さぶった。久保は82分に交代して試合は2-0でビジャレアルが勝利。スペイン紙「AS」は先制点の場面について「久保とチュクウェゼの才能によるカウンターから開始2分でスコアを動かした」と明記している。
なお久保は試合直後、地元テレビ局の取材に流暢なスペイン語で応じ「少しずつ適応できていると思います。今日はボールを受けることもできました。チームメートとも意思疎通が取れていますし、とてもポジティブです。どんなシステムでも、右でもトップ下でも問題ありません」と新シーズンへの手ごたえを口にした。
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