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天然氷と銀座3丁目。マリノスや水戸などで16年間プレー、“マムシ”小椋祥平はいま何を?
posted2020/09/06 11:30
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Toshiya Kondo
コロナに噛みつく“マムシ”がいる。
昨シーズン、J2のヴァンフォーレ甲府から契約非更新を伝えられた小椋祥平は今年1月、現役引退を表明した。
東京・修徳高から無名の存在で水戸ホーリーホックに入団し、キバを剥いてボールに食らいつくハンターぶりは“水戸のマムシ”“水戸のガットゥーゾ”と怖れられた。
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横浜F・マリノスで7年プレーした後はガンバ大阪、モンテディオ山形、そして甲府と渡り歩き、16年間のプロキャリアにピリオドを打った。
指導者の道に進むわけでもなく、「何をやるか決まったら連絡します。いろいろと考えてはいるんですけど」と言ったきり続報が来ない。かつこのコロナ禍の不況である。セカンドキャリアが思うように決まらない状況は想像できた。
「トータルリカバリーサロンをやろうと思っています」
悪い時期に引退してしまったのかも。
こちらから連絡してみようと思うのだが、何だか躊躇してしまう。それから数カ月経って「トータルリカバリーサロンをやろうと思っています。また連絡します」と報告を受けた。
トータルリカバリーサロンって何? と思っていたら今度は「開店の準備ができたので、どうぞ一度いらしてください」と。聞けば、銀座3丁目のビルに店を出して35歳の誕生日となる9月8日にオープンするのだという。
8月下旬、店を訪れてみると小椋は棚を組み立てていた。「こういうところで費用を抑えないといけませんから」と心地よさそうに汗を拭う。
店には酸素カプセルなどリカバリー機器が並び、開店準備も最終段階に入っていた。「ようやくオープンできそうなところまできました」と充実した表情をこちらに向ける。