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独学サブマリン・山中浩史を変えた
ヤクルト高津臣吾監督「4つの指令」。 

text by

長谷川晶一

長谷川晶一Shoichi Hasegawa

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posted2020/08/09 09:00

独学サブマリン・山中浩史を変えたヤクルト高津臣吾監督「4つの指令」。<Number Web> photograph by KYODO

8月2日、最速123キロのストレートのアンダースロー右腕は中日打線を8回無失点に抑えた。

「前後・高低・内外・強弱」を効果的に使う。

 続いて学んだのが、前述した「前後・高低・内外・強弱」を効果的に使った投球術だった。

「前後」とは速球とスローボールの緩急のこと。「高低」とは高めのストレートと低めに落ちていくシンカーのコンビネーションのこと。「内外」とは文字通り、インコースとアウトコースの出し入れのこと。そして、「強弱」とはピッチングのメリハリのことだった。

 ナゴヤドームで行われた8月2日の中日戦では、まさに高津の指導による芸術的なピッチングが披露されていた。「ピッチャーはスピードだけじゃない」ということを、見ている者に教えてくれる老練なピッチングだった。

 山中は高津との出会いについて、「大げさな言い方かもしれないですけど、僕の野球人生が変わりました」と語っている。

「立場はわかっている」と自ら語る男の円熟味あふれるピッチング。野球の奥深さを教えてくれるベテラン投手は次の登板でどのような姿を見せてくれるのか。

 先発のコマ不足に苦しむ現状だからこそ、覚悟を決めた男をあなどってはいけない――。

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