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2020年最初のメジャーがついに開幕。
ウッズ、ケプカ、松山英樹の勝算は。
posted2020/08/06 11:30
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
AFLO
いよいよ今週3日から今季初のメジャー大会、全米プロが米カリフォルニア州サンフランシスコ郊外のTPCハーディング・パークで開催される。
今年のメジャー4大会はコロナ禍でスケジュールが大幅変更されている。マスターズは11月へ、全米オープンは9月へそれぞれ延期され、全英オープンは中止。そして、本来は5月に開催されるはずだった全米プロは、今季最初のメジャー大会として間もなく幕を開こうとしている。
無観客のメジャー大会は淋しいが、注目したいポイントは多々あり、多様な顔ぶれがそれぞれのゴールを見据えている。
タイガー・ウッズはゴルフ・ヒストリーを塗り替える通算83勝目とメジャー16勝目を狙い、ジョーダン・スピースは生涯グランドスラム達成を狙っている。
一昨年と昨年のチャンピオン、ブルックス・ケプカは、ウォルター・ヘーゲンに続く94年ぶりの快挙となる全米プロ3連覇を狙っている。
そして、先週の世界選手権シリーズ、フェデックス・セント・ジュード招待を制し、世界ナンバー1に返り咲いたばかりのジャスティン・トーマスは、全米プロ2勝目と今季4勝目、通算14勝目を狙っている。
松山英樹にとっても特別な大会。
さらに、メジャー初制覇を狙う選手たちが、かつてないほど大勢ひしめいている。メジャーで惜敗を繰り返しているマット・クーチャーやトニー・フィナウ、リッキー・ファウラー、トミー・フリートウッド、そして松山英樹もその1人だ。
松山は2017年に世界選手権シリーズのブリヂストン招待を制し、その勢いのまま、翌週の全米プロで勝利に限りなく迫った。しかし、バック9で突然乱れ始め、トーマスに勝利をさらわれた。以後、松山は優勝の二文字から遠ざかっている。
その苦い体験を克服するためには、全米プロでメジャー初優勝を飾り、雪辱するのが最善の道である。得意のアイアンショットにパットの冴えが加われば、「ヒデキ・マツヤマのメジャー初優勝は大いにありうる」と米メディアも予想している。
カギとなるのは、パットの出来不出来。そして、松山自身のメンタリティだ。