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照ノ富士が昨年末語っていた目標と「楽しみ」とは。大関から序二段まで陥落も幕尻優勝の劇的復活劇。 

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posted2020/08/03 11:35

照ノ富士が昨年末語っていた目標と「楽しみ」とは。大関から序二段まで陥落も幕尻優勝の劇的復活劇。<Number Web> photograph by Kyodo News

一時は序二段まで番付を下げながらも、幕内優勝を果たした照ノ富士。

 大相撲7月場所は2日に千秋楽を迎え、東前頭17枚目の照ノ富士(28)が関脇の御嶽海を寄り切りで下し、2015年夏場所以来となる自身2度目の幕内最高優勝(殊勲賞、技能賞も受賞)を決めた。

 照ノ富士にとって30場所ぶりの優勝は史上2番目となるブランク記録、また史上2人目となる大関経験者の平幕優勝、同3人目の幕尻優勝など記録づくめの復活となった。5日目の高安戦にこそ敗れたものの白星を積み重ねると、13日目でともに1敗だった朝乃山との“新旧大関対決”にも寄り切りで勝利。翌14日目の正代戦こそ硬さが出たのか今場所2敗目を喫したものの、千秋楽では1差で追う御嶽海を相手にしても堂々とした取り口で寄り切り、賜杯を手にした。

 ひざの故障や糖尿病などに苦しんだ照ノ富士は、まさに天国と地獄の両方を味わった。2019年末に掲載されたNumberWebの連載コラム「相撲春秋」にて、照ノ富士は史上初めて大関から序二段まで番付を落としながら現役続行を決断し、這い上がった経緯について「相撲人生を2回楽しむというか。たぶん、新十両になった時とか、番付が上がっていく時って、みんなうれしくて心に残っていると思うんです。それを、自分は2回楽しんでるんですよ」と回想していた。

 また2020年の目標については「7月の名古屋場所までに幕内に上がることです」とも設定していた。名古屋開催ではなくなったが、奇しくも幕内復帰の目標としていた7月場所で果たした優勝に、感慨もひとしおだろう。

(※2019年末に照ノ富士が語った心境の完全版は関連記事『元大関照ノ富士、独白。苦悩の2年間を乗り越え、関取復帰へ。』でお読みください)

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