リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
リーガのVAR運用は謎が多すぎ。
「30回以上見てもわからない……」
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2020/07/12 11:40
VARを怪訝な表情で見つめるシメオネ監督(右端)。リーガのVAR運営にはどうも釈然としない面がある。
VAR専門チーム設立を要請する動きも。
実際、アトレティコ・マドリーやバレンシアを始めとする幾つかのクラブは、VAR専門のレフェリーチームの設立を審判技術委員会に正式に要請することを検討しているそうだ。
同委員会はVARが導入された2年前、停年を迎えて引退した主審2人をVAR専門として再登録しているので、前向きに考える可能性は十分あるだろう。
ただし、すぐに動くかはどうかはわからない。
試合の度にVARが批判される現状下でも、レフェリーたちの間に危機感は漂っていないというからだ。VARが導入される前から選手に文句を言われ、メディアやサポーターから叩かれ続けてきた彼らにとって、この程度はまさに日常茶飯事なのだろう。
彼ら自身が改革の必要性を感じないことにはスペシャリストの育成は始まらない。