オリンピックへの道BACK NUMBER
11歳差だけではない。全英制覇、
バド遠藤&渡辺組の異色の経歴。
posted2020/03/22 09:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Itaru Chiba
数々の好成績を残し、充実の一途にある日本バドミントン。
日本の好調ぶりをあらためて証明する成績がまた1つ、加わった。先日の全英オープンの男子ダブルスで、世界ランキング6位につける遠藤大由/渡辺勇大が優勝したのである。同種目では日本初であった。
全英オープンというバドミントンの世界では大舞台を制したこともそうだが、その中身も濃かった。
準々決勝では、ヘンドラ・セティアワン/モハマド・アッサン組を撃破する。
セティアワンは他の選手と出場した2008年の北京五輪で金メダルを獲得、その後アッサンとともに、2013、2015、2019年の世界選手権を制している。
現在の世界ランキングは2位、インドネシアの英雄と言える2人だ。
決勝では世界ランキング1位と対戦。
第1ゲームを21-19でとって迎えた第2ゲームはリードを許す。それでもセティアワン/アッサンの望む低い展開をかわすようにスペースを使い、ペースを取り戻し、21-18。昨年のツアーファイナルズ決勝のリベンジを果たした。
決勝で対戦したのは世界ランキング1位のマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)。
第1ゲームをとり、第2ゲームを落として迎えたファイナルゲーム。序盤にリードを奪うが終盤追いつかれると、息をのむようなぎりぎりの攻防が続く。
それでも渡辺が前方へ出ながら、テンポを上げて対峙する。受け身にならないプレーに、最後は相手のショットがアウト、21-19で栄冠を手にした。