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ダルビッシュは「予防措置」も速い。
MLBの延期決定よりも先行した理由。
posted2020/03/14 09:00
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
AFLO
新型コロナウイルスが、全世界的な「広範囲に及ぶ流行病=Pandemic(パンデミック)」となったことで、米国のスポーツ界も一気にシーズンや開幕の「延期」措置が取られることになった。
メジャーリーグも3月12日、すでにシーズン中断から延期を決めていたプロ・バスケットボール(NBA)に追随して「オープン戦の中止と、公式戦の開幕の最低2週間の延期」を決めたと発表した。
メジャーリーグ(MLB)ではすでに感染者が激増した3月に入ると、各球団にファンとの接触の際に「サインボールやペンや写真などを受け取る際には注意すること」というような「お達し」が出され、その数日後には「14日以内に高い危険を伴う地域を訪問したことのあるメディアを含む人々は、我々の施設へ立ち入りしないように」との「お願い」。
さらに「チームに近い関係者以外のクラブハウスへの立入禁止令」と小刻みに手を打ってきた。
秋山翔吾がいるレッズのデイビッド・ベル監督は当時、「我々にできるのは、ただ準備を進めていくということだけだよ」と神妙な表情で話しながら、こう続けている。
「これは野球とかキャンプ以上に、重大なことなんだ」
秋山「日本の結束力を感じる」
秋山翔吾外野手は10日の試合後、「仕事に支障の出る方もいるでしょう」と憂いながらも、故郷・日本のことを思い、こう話している。
「いろんなところで、いろんな思いをされている方がいる。日本では野球とかサッカーとか、スポーツもそうですけど、アーチストの方たちも自粛されていることとか、目に見えてやってるってことが、このウイルスに対しての一番の対策を組んでいるところ。
国として広めたくないというのに賛同してみなさんが動いていることに日本の結束力を感じる。オリンピックがあるんで、心のどこかに日本で開催して成功させたいという思いがいろんなところであるんじゃないかなと思う」